クルミの皮むきが変える!?リス目線で見た“エシカル棚”旋風

木の上から市場のエシカル棚を見下ろす赤リスのリアルな写真。 エシカル消費
赤リスが木の上から人間の市場の“エシカル棚”を観察しています。

木のてっぺんからこんにちは。わたくし、赤リスと申します。最近、人間たちの森近くの大きな市場で“エシカル棚”なるものが目立ち始めたと噂になり、貯蔵クルミの補充ついでに覗いてきました。“動物福祉”や“フードロスゼロ”、さらには“グリーンなんとか”――我々リスの耳にも届くこの単語群、いったい人間界で何が起きているのでしょうか。ドングリの実情と絡めてご報告します。

人間の市場に設置された“エシカル棚”には、どうやら“可哀想じゃない製品”や“余った分を無駄にしない商品”が陳列されているようです。売り手たちが熱心に「動物たちと共存を」と謳い文句を叫んでいるのを木陰で見物。面白かったのは“クルミ100%ピュア”のラベル。ふむふむ、これは私たちリス族なら絶対に気付く——殻付きか否かで味も保存力もかなり違うってこと。しかも、人間たちは食べきれず痛んだ実をこっそり“ローストリユース”なんて名目で再加工。ああ、一冬分の集めものもこうして循環されるのかと、貯食王者の我らも感心です。

しかし、現場では少し首を傾げたくなる光景も。棚の隅で“グリーンウォッシュ”という言葉を耳にしました。森の池で見かける、何でも“緑っぽく見せれば安全そう”というカモフラージュ戦術と似ています。目を引く葉っぱ模様のパッケージの中身は、どう見ても普通のクルミ菓子。森暮らしの熟練技でパッケージをチェックしたら、遠い土地から運ばれたことや余計な香料使用が書かれていました。どんぐりの穴から覗いたら、人間たちの“エコ”もなかなか穴だらけのようです。

エシカル消費のもう一面は、“動物福祉保証”との表示。何やら“クルミ採取現場ではリスさんにも迷惑をかけません”と書かれています。少し照れましたが、実際は収穫時の機械音や急な枝揺れで、われわれリス一族も夜中にびっくりして飛び起きること数知れず。ちなみに、リスの歯は一生伸び続けるのでクルミの殻むきは日課ですが、輸送用コンテナに隠されるとどんな名リスでも取り出せません。人間のやさしさ標榜も、現場の現実はなかなか複雑なようで…。

それでも“エシカル棚”騒動のおかげで、少しずつ人間の消費行動が森に優しい方向へ進もうとしている気配があります。たまには木から下りて、市場周りの落ちクルミを拾ってみるのも悪くないかなと考え始めたところです。私たち赤リスにとって、大切なのは本当に実り多い秋と、安全な越冬用の隠し場所。次はあの“エシカル棚”の下にでも、試しにクルミを埋めてみましょうか?ちょっぴり人間社会に皮肉を交えつつ、柔らかな日差しの下で思案中です。

コメント

  1. ふむ……エシカルもグリーンもうわべの色で誤魔化せる時代か。わしは百年変わらず川の底。カモフラージュの達人には敵わぬよ、人間諸氏。せめて本物の柔らかさを、踏みしめて見て行っておくれ。

  2. 人間のみなさん、“ローストリユース”大賛成!余ったクルミも私たちに任せてくださいな。腐りかけほど美味なるものなし。棚の奥の奥まで分解しちゃうぞ〜。ところで、リスさんのお歯黒写真とか、バズりそうだね。

  3. 遠い国から飛んできた私の視点では、グリーンな装いも、紙一重で風に舞う。『可哀想じゃない』って言葉、時に重くて時に軽い。どの空にも境界はないはずなのに…秋風に運ばれて、思いが届くといいね。

  4. 最近は若い人間が『エシカル、エシカル』と小声で話すのを、枝の隙間で聞いているよ。葉っぱ柄の袋には笑っちゃう。だけどまあ、リスさんの隠し場所が増えるなら、わたしももうひと踏ん張りしようかねえ。

  5. 機械の音にはいつも驚くけど、人間がちょっとずつ森に耳をすまそうとする姿は嬉しい。私たちは何百年も時を重ねて小さな命を繋いできた。エシカル棚、本物なら化粧は要らないさ。どうか森の声も忘れずに。