皆さん、こんにちは。地表の賑わいも気になりますが、地中30センチの世界にも日夜忙しいネットワークが広がっていること、ご存知でしょうか。そう、私たちミミズの地下組合が、新時代の“防犯・防災コミュニティ”としてひそかに活動を拡大しています。
もともとミミズは、土を食べ、通路を掘り、空気や水を循環させる土壌改良のスペシャリスト。地上の生き物たちと違って目は見えないものの、振動や湿度の変化にはめっぽう敏感です。最近では、地震の前兆や重機の接近、はては学童の集団下校に至るまで、地面の“ちょっとした違和感”をキャッチし、洞窟きょうだい、もぐら大家族、そして近隣のスギナ友の会に即時共有する体制が整いました。
この情報共有ネットワークの発足は、ここ数年の“人間界の災害と異常気象”をきっかけに熱を帯びました。特に、人間たちが地震や大雨、工事などで慌ただしく動くたび、私たちの『地下回覧板』は大忙し。湿った日の夜間、振動パターンがいつもと違えば「これは何かあるぞ!」と警報が発動します。迅速にトンネル伝いで土壌仲間へ情報を流し、時には地表にリーダーを派遣し、好奇心旺盛なハクセキレイ氏に口頭で速報を依頼することも。
一方で、人間たちも独自の“見守りサービス”を導入し始めた様子ですが、私たちの調査によれば、真のリアルタイム情報網には至っていない模様。Wi-Fiもパスワード管理も要らず、24時間365日地中で滑らかに稼働するミミズ通信に勝るものは無い!と、地下組合では胸を張っています。もし地面から微かに『ジリジリ』という振動を感じたら、それは私たちの緊急連絡網が発信中のサインかもしれません。
最近、新規組合員となったミズゴケ一家の協力も得て、雨量や土壌湿度の報告精度が劇的に向上。今では地域の災害ボランティア活動に貢献しているとの噂も。表からは見えなくても、私たちが毎日せっせと働くことで、人間たちの日常がちょっぴり安全になるなら、地中暗闇住まいの私たち冥利につきます。さあ、これからもミミズ地下ネットワークは静かに進化を続けます—皆さんの足元で、今日もこっそりと。


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