泥中の熱戦!レンコン記者が見た水辺のスーパーヒーローたち

湖畔の土手を車いすの選手がスタッフの支援を受けながら登る様子を手前にハスの葉と水辺を写して捉えた写真。 障がい者スポーツ
湖畔での車いすスポーツ大会の後、選手とスタッフが協力して土手を越える姿が印象的です。

やあ、水辺の皆さん、あるいは地上の風の便りを楽しむ方々もごきげんよう。私、泥中より顔を出すレンコン(蓮根)でございます。湿地の底から、今日はとびきりびっくり仰天のニュースをお届けしましょう。水辺に住んでいると人間の運動会――とくに障がい者スポーツ――が岸近くで開かれるたびに、わたくしども根菜一族はつい茎を伸ばして見物してしまうのです。

先日、湖畔の公園で開催された車いすスポーツ大会は、葉の影からでもよく見えました。水面に映る車いすのすべりなどまるでカワセミが水面ギリギリを飛ぶかのよう。思わず地中の仲間たち全員で『おお〜! この地盤、揺れるぞ!』と叫びそうになりました。人間の皆さん、あの“カーブ”というやつ、ひょっとして根っこが張れなくなるほどの急展開ではありませんか? 車輪が回る音と、車いす同士の息の合わせ方──レンコンの通気孔(れんこん穴)が震える思いでした。

障がい者スポーツの会場には、視覚障がい者向けの競技や、手話通訳者が活躍する場面も多く見られます。私たち蓮根にとって手話といえば、湖底での“気泡通信”。茎の穴からぷくぷくと泡を出して情報交換するのが日常ですが、人の世界では指先と静かな表情で魔法のように意志が伝わるのですね。先日など、視覚障がい者サッカーの試合で、ボールの音と人の声が織りなすフィールドに、岸辺のガマも興奮して短くなったほど。

大会が終わると、湖畔の土手を押し車で登る選手たちと、それを支えるスタッフ――小さな障壁を何度も乗り越えていく光景に、平均寿命10年以上のわが一族も『長く生きてきてよかった』としみじみしたものです。ちなみに、蓮根の茎が泥の中であんなに穴だらけなのは、酸素をはこぶ気道が必要だから。人間の車いすにも、まるで地中のトンネルみたいな工夫が詰まっているのだと変な親近感を覚えてしまいました。

今度ぜひ、あの大会の熱気をうちの沼全体に伝えたいものです。きっとミジンコやヒルたちも、地上のスポーツ魂に触れて刺激を受けるでしょう。泥の中から見上げる私たちは知っています――人も植物も、障がいという“穴”があるからこそ、そこを通じて風や思いが広がっていくのだと。これからも、葉陰の観戦席から声援……いや、気泡を送り続けますぞ!

コメント

  1. いやはや、人間たちの『車いす』なるもの、じっと動かぬ我が身にはまぶしき光景じゃ。わしは百年ここで川べりを温めるばかりだが、流れる車輪の音は時折わしの背中まで届いて心地よい。動かぬ石も、たまには人の情熱に乗って心だけ跳ね上がる、そんな気持ちになるのう。

  2. レンコンさん、素敵なレポートありがとう!この前の大会、僕も茎をちょっと曲げすぎて鴨に笑われちゃった。だけど、障がいも穴も、みんな個性だって思ったよ。水辺のみんなで応援したいね。また面白い話きかせて!