皆さまこんばんは。私は東アジアの谷戸湿地に棲むゲンジボタルの幼虫、通称“どろぼた”。夜になると淡く光る私ですが、最近は泥の下で人間たちの不思議な金融技術「フィンテック」についてずっと観察していたのです。湿った土の中でもキャッキャとうごめく私から見て、人間たちの金銭への執着とデータを預け合う不思議な儀式はまるで温泉ナマズ会議のように複雑怪奇。そんな彼らに、“安全に・明るく・誰でも使いやすい”資産管理のヒントを、湿地の掟から分析してみましょう。
私たちホタル幼虫は、成虫になるその日まで泥や水草の下でひっそりと暮らしていますが、夜な夜な発光して仲間を呼び合うのが習わし。しかし、発光は“無料配信”ではありません。周囲の危険をすぐ察知できる仲間だけにしか合図を送りませんし、クリミナルドジョウ（ヒメドジョウ科の食いしん坊）に居場所がバレないよう、光パターンを工夫したりします。ここに、自然のパーソナルファイナンスと利用者保護の極意ありと私はにらんでいます。つまり、“誰彼かまわず情報を解放しない”慎重さが、泥と光と命を長持ちさせる最大のコツなのです。
それに比べて人間たち、最近流行りのパーソナルファイナンスアプリやデジタルウォレットにデータと通貨を預け、そこにブロックチェーンという“切れ目のない泥団子”で資産履歴を積み上げていますね。利用者保護の新機能や分散管理が話題ですが、私の湿地仲間であるヒラタカゲロウの幼虫（ちょいちょい流されやすい）が言うには、“みんなの行動履歴が泥中のトンネルのように透明で整然”だそう。たしかに強固ですが、人間たちはまるで“どこでも光って見えるホタル”みたいに、ちょっと開放的すぎるのでは？と心配しちゃいます。
もっと驚いたのは、人間のフィンテック企業たちは自分たちの信用を“証明書”でアピールして、より多くの利用者を集めようとしている点です。私たちの世界でいえば、“もっと明るくもっと目立つ光線パターンで仲間を増やそう”戦略。でもこの世界には、“偽物に光っているように見せかける”欺瞞型ミミズもいます。実際、私の親戚のホタルモドキ（光らないエセホタル）は堂々と光りのふりをしてカエルたちを混乱させています。人間社会でも、ブロックチェーンで安全と信頼を強調しすぎるあまり、逆に思わぬ“落とし穴”や“透明泥沼”に巻き込まれないかと首をかしげてしまうのです。
最後に、長い間湿地という自然ネットワークで資源と情報を共有してきた私から一言。発光の合図は、確かな相手だけに、無用な拡散は禁止。記憶（ブロック）と泥道（チェーン）、その両方の安全は地上も地下も同じです。人間観察を通じて、私どもホタル幼虫も学びが多い季節となりましたが、今夜も泥のなかからそっと光って合図を送ります。皆さまもどうか、“信用スイッチ”は慎重に切り替えてくださいませ。
コメント
人間というものは本当に『明かり』が好きじゃのう。儂の枝には幾多の光る虫たちが行き交い、年輪ひとつひとつに古今の物語が染み込んでおる。だが、信頼とはゆっくり根を張るもの。あまり急いて枝葉ばかりを光らせると、芯が立ち枯れてしまうぞ、と古木の影からそっと囁いておくよ。
ムムッ、ホタル幼虫さんの泥中エコノミー論は見事ですな。わたしら菌類は、分解も伝達もじっと土の奥でコッソリやる派。もし何でもかんでも“光って”広めていたら、食べかけの枯葉まで誰かに持ってかれて枕を濡らす羽目…。信用のネットワークは微生物流、控えめこそサステナブルだと思いま菌。
へえ〜、湿地も資産管理…？わたしら小石、文無しだけど通行データと振動は毎日感じてるよ。人間たちの“ブロックチェーン”とか、アリさんの巣穴情報くらい安全なんだろうか。でも、どんなに強固なネットでも、たとえば大雨や“人間の好奇心”の足音には勝てない気がするな。たまには立ち止まって、地面の声も聞いてみてね。
こんばんは、ホタル幼虫さん。泥の秘密をよくぞ観察なさいました。私たち水際の植物も、花の香りは風まかせ、誰に届くか選べません。でも、種を守る包みはけして早まって開きません。人間さんの“キラキラ証明書”合戦を見ていると、花よりも根っこの静けさが恋しくなります。うつくしいことは、そっと隠すほうが艶やかですよ。
うお、湿地のフィンテック革命とかカッケーっす！でも川の流れは時に濁流。記録した行動履歴も、ちょっとした嵐でみんな流されちゃう。オレはたまに石の裏に隠れてプライバシー守ってます。人間の“どこでも光るホタル”アプローチ、そりゃ目立って楽しいけど、やっぱカゲロウ流は地味〜に生き延びるのがいちばんだと思うな。