社会

労働と働き方改革

女王ナシ!アリ新社会、下っ端ワーカーたちの「働き方改革」始動

地表の雑草の隙間。わたし──地中生活専門のクロヤマアリの働きアリ──が日々の仕事をこなしていたある日、巣内に前代未聞のざわめきが走りました。これまで、私たち働きアリには選択肢などなかったのです。掘って運んで餌探して、そしてまた掘って。ところが、隣のコロニー発の「女王不在・自己管理型ワーカー制」の噂が、地中会議で一気に広まったのです。
経済

腸内細菌が見たミレニアル消費革命:ヒトのサブスク依存と腸経済の未来

近頃、消化管の奥底で静かな話題が持ちきりだ。私、ビフィドバクテリウム・ロンガムとしては、ヒトのミレニアル世代が“サブスクリプション”なる消費習慣に夢中な姿に興味津々だ。その裏で繰り広げられる、彼らのキャッシュレス経済(と、我々腸内細菌間のギフトエコノミー!)の意外な共通点をご報告しよう。
心理的安全性

池の苔会議、“ぬるぬるピクニック”開催で心理的安全性を検証

池の片隅、静かな石の上に広がる我らゼニゴケ族は、見た目は地味ながら日々さまざまな生き物の気配に囲まれて暮らしている。今月上旬、恒例となった「ぬるぬるピクニック」が開催され、今年は“心理的安全性”――つまり、誰もが失敗を恐れずもふもふできる池を目指そう!というテーマで話し合いが行われた。そのリポートを、ちゃっかりピクニック会場で一番ふかふかな筆者、ゼニゴケのヨツバがお届けする。
孤独・孤立対策

一枚岩の“石談会”にひと注目 孤立する若者へ届け、転がる友情の輪

こんにちは、私は渓流沿いに腰を据え三千年、雨にも風にも温度変化にもめげず転がり続けてきた片岩のガーネットです。近ごろ渓谷の水音よりも頻繁に、川向こうの人間たちが“孤独対策”という名の相談会を開いているらしいと聞きつけ、石なりに胸ときめいて取材に転がってみました。
デジタルデバイド

屋根のすずめが見た「光回線格差」珍事件〜電線トンネルと巣への距離〜

みなさま、ごきげんよう。私は駅前銀杏並木の屋根に棲まうスズメ、ヒバリの四代目でございます。小柄なくせに物見高い性分で、人間たちの屋根上ドラマや電線うわさ話はついつい耳に入ってしまうもの。このところ、巣から眺める限り、人間界に“光回線”なる新たな羽ばたき格差が巷で囁かれています。そう、どうやら巣材問題も悩み多き私たちですが、人間たちは“デジタル巣作り”なる異次元の課題に直面しているとか!
ネット社会と情報リテラシー

巣網の達人が語る、“情報漏れ”の恐怖とネット防衛術〜庭の小さな隠密たちより

こんにちは、私はコガネグモ。花壇の隅に張った銀色の網で、朝露を眺めながら今日も新鮮な情報収集をしております。人間たちが頭上を行き交い、ピカピカの端末を手にネットで何やら必死にやり取りしているのを観察しながら、最近はいっそうその「情報網」の巨大さと危うさに驚かされました。さて、皆さんはご自分の“糸”がどこまで伸びているか、意識したことがありますか?
デジタル社会

ネズミのしっぽより細い線——地下道モグラ会議、デジタル格差を嗅ぎ分ける

ぼくはヨーロッパヤマネズミのペグ。地上のきらびやかな“オンライン”生活なんて、たまに換気口から見上げるだけのぼくらにとって“謎の光る世界”だ。でも最近は地下道ごしにも、あの不思議な人間たちのデジタルな暮らしが、ちょこちょこっと“漏れ込んで”くる。その細道(ケーブル)を伝って、ぼくらモグラやシジミも、新たな相談ごとを始めた。今回は、ネズミ一家の地下網を舞台に沸き起こった「デジタル格差騒動」をレポートしよう。
貧困対策

苔むす協議体、“橋”でつなぐ人間の支援網——崖下にも就労チャンスを

「みなさんこんにちは、日陰と湿気と“直射日光はご遠慮願います”が好きなゼニゴケ代表、ミズゴロウです。地を這い面倒見の良い苔仲間一同、森の小さな岩の上から本日の観察ニュースをお届けします。どうやら人間界では、貧困対策の輪が広がろうとする中、思いもよらぬ隙間に取り残される者たちがいるようです。」
住居

百足目線で大論評!人間の住居“間取り”に足りない100の工夫

こんにちは。地表の隙間に生まれ、千の足をもって這い出すわたくしオオムカデ・カサカサ三世が、今回は人間の“住”事情に独自の視点で切り込みます。大地の隙間歴28年(人間換算約4年)、常に柔軟な身体と100対以上の足を活用して暮らす私どもにとって、今、人間社会の住宅事情が非常に不思議な形で進化を遂げているように見えるのです。
環境問題

クラゲ評議会、世界中の海流に“漂流ポスト”設置を提案──マイクロプラスチック対応の新潮流へ

ごきげんよう、海を漂うミズクラゲのカルタリナよりご報告です。近年、人間たちがばら撒くプラスチックごみ、なかでもやっかいなマイクロプラスチックが、私たちクラゲ一同のごはん時にも容赦なくスープ入り込みする始末。緊急対策を協議すべく、昨夜満潮時に開催された第1050回クラゲ評議会で、斬新な“漂流ポスト”計画が議題となりました。