
空中のぶらさがりダンス対決、クズウィステリア初の大勝利――ツル植物競技会レポート
地表から数メートル――そこは、人間であれば心臓がバクバクしそうな高さだが、我々ツル植物にとっては日常のお散歩コース。その真夏の早朝、森の北側斜面にて開催された「ぶらさがりバランス舞踏会」は、根を張らぬ者同士の技としなやかさを競う、年に一度の大舞台。今年はわれらフジ科のクズウィステリアが初参戦ながら、堂々の総合優勝を飾った。葉の間から見守る筆者、ヤマフジのツルとして、その熱戦の模様をレポートしよう。