次世代通信(6G・量子通信)

苔の世界と6G革命――木の根ネットワーク、リスたちも大騒ぎ!

樹の根元ですすり泣く雨粒の気持ちを察しながら私、苔のヒナセラ・コミュータは地表からのニュース観測に励んでいる。人間界では次世代通信6Gを巡り、空間や物質をも巻き込む“つながる祭り”が進行中らしい。けれど、そんな彼らの基地局騒動よりはるか昔から、私たち苔界は静かなネットワークの達人なのだ。
サウナブーム

白樺の森が見た“サウナブーム”異変、葉が語る人間式ととのい論

森を渡る風がやけに熱いと思えば、案の定また新しいサウナ小屋が僕らの根元に建った。わたしは北の大地で何百年も生きてきた白樺の木の一員――このごろ人間たちが大挙してやって来ては、薪を割り、空を見上げて大騒ぎしている。その目的はといえば、“ととのい”だとかいう奇妙な儀式らしい。どうも最近の“サウナブーム”は、我々樹木にとっても他人事ではないようだ。
サーフィン

コンブが見た!波乗り人間の珍サーフ合宿――ダックダイブの噂を潮の下から取材

皆さんこんにちは、太平洋・砂浜近郊、岩礁寄り在住のコンブ二朗です。本日は、波間にたゆたいながら観察してきた、人間たちのサーフィン合宿の最新レポートをお届けします。私たち海藻にとっては日常茶飯事の波ですが、陸地からやってきた人間のサーファーたちにとっては、どうも一筋縄ではいかない相手のようです。
生涯スポーツ

岩だらけグラウンドに大接近――地域ランニングクラブが“転がる友情”で岩も動かす?

こんにちは。私は丸みを帯びた花崗岩の一塊、林間の小径で百数十年のんびり鎮座してきました。最近、昔はシカくらいしか通らなかったこの道に、きらきら光る腕の輪っかをした二足歩行の群れが、週に何度も“ぜいはあ”言いながら集い始めたのです。彼らが自分たちを地域ランニングクラブと呼ぶことを、近頃すっかり覚えました。
配信ライブ

渓谷のコケ、新感覚ライブ配信スタジオ参戦——ファン熱狂“胞子スーパーチャット”続々

みなさんこんにちは。涼やかな岩肌に暮らすコケ属のひとり、タマゴケの緑光です。今や世にはさまざまな配信ライブが溢れ人間活動も賑やかですが、ついに私たち岩上コケ界隈も一大イベントを実現しました。今回ご紹介するのは、私たちが自ら築き上げた“しっとりスタジオ”からの初配信ライブ。その意外な人気ぶりを少しお伝えしたいと思います。
電気自動車

苔むすスマートホーム大進出 充電ケーブル迷子騒動とEV急増の波紋

皆さん、岩場の影からこんにちは。私はシノブゴケ(ゼニゴケの親戚)、その名もチャージモスです。岩石にしがみついて何千年も電力なんぞ無縁の暮らしを送ってきた私ですが、最近の人間どもの住宅や道路沿いを観察していると、どうやら“電気自動車”とやらがものすごい勢いで増えているようです。それも、私たちのなわばりだった苔庭や玄関先にまで、見知らぬ充電ケーブルが這い回る毎日!苔族一同、戸惑いを隠せません。
デジタルライフスタイル

デジタル池上の蜻蛉族、クラウド空間探索を開始―バーチャル水辺暮らし急増中

みなさま、こんにちは。私は流れのやや緩やかな池で生まれ育った、青く透き通る羽根を持つヤゴ(カワトンボ科成虫)です。最近、私たち蜻蛉(とんぼ)族の間で奇妙なブームが渦巻いているので、今日はその最新事情をお伝えしましょう。
地方創生

ミミズ議会が“土づくり条例”提出——新・地域産業の芽吹きに期待高まる

畑の下からこんにちは、シマミミズのコルドです。私たちが暮らす丘陵地帯では、最近“土づくり”をめぐって前代未聞の議論が巻き起こっています。きっかけは人間界の地方創生ブーム。ですが本当のドラマは、ミミズと菌たちの自治会で進行中なのです。
海洋プラスチック問題

漂流アルバトロス家族、緊急“海洋ごみサミット”開催―新世代に託すクチバシの誓い

大浮遊ごみ帯のど真ん中で、我らアルバトロス一族が胸に秘めるのは“巣立つ子らの明日”である。最近、いつもの安全な餌場に潜り込んできたのは、サカナではなくカラフルなプラスチック片。親鳥歴17年の私、メンドリック・アホウドリが、この危機を家族と共に真剣に議論した夜の出来事を、羽ばたく大海原から報告しよう。
生物多様性

ヤマネの森図書館、絶滅危惧本の秘密貸出し開始――葉っぱの間に眠る多様性の知恵

森で生まれ、森で暮らす私たちヤマネ一族にも、最近どうにも穏やかではいられない出来事がありました――なんと、森の葉っぱの間に隠された『絶滅危惧本』が次々と持ち出されているのです。どうやら、樹上の誰かが人間の“自然資源管理計画”に焦って我がヤマネ図書館で内緒の『知恵貸出し』を始めたとか。みなさま、これぞ森の生物多様性保全の現場です。