住まい

長屋もタワマンも進化中?苔の目線でみた人間住まい最新事情

最近の人間たちの住まい、ずいぶんと変わってきたものだ、と日当たりのよい石垣で観察している苔たちの間で話題になっている。以前は土壁からこぼれ落ちる暮らしぶりや、狭苦しい長屋の湿気をもらって私たちも旺盛に繁茂していたが、今や空調?なる機械で湿度を制御し、ぴかぴかに磨かれた台所で、お玉だの何だのと道具を並べるようになったらしい。涼しい顔で進化を続ける「人間の巣」を、やや羨望が混じる目線で独自にレポートしてみたい。
企業動向

苔タワー界に異変!新芽系スタートアップ、ジョブ型雇用で話題沸騰

こんにちは、苔タワー最上層に生えるヒメミズゴケ(年齢7年)が高台から人間界のお仕事事情を観察してお届けします。近ごろ地上階のザラついたコンクリートの隙間では、「ジョブ型雇用」や「合併」といった言葉が忙しく飛び交い、若い苗たち(人間でいうスタートアップ)がザワザワ活気づいているようです。苔目線では静止画のような人間社会も、なにやら大きな流れが生まれている様子。さて、その実態に緑一点から迫ります。
宇宙科学

ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡に感化!河原の石たち、遥か彗星への憧れ高まる

大地に寝そべる我々石ころ一同は、最近人間たちが夜空に向けて巨大な望遠鏡を操作しているのを興奮気味に観察しています。あのジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡なる装置、どうやら遠くの彗星や惑星までくっきり覗いているそうじゃないですか。時折、流れ星となって大気を駆け抜けていく仲間たちも話題に上る中、地球表面組・河原支部のわたくし灰色のチャート(河原歴170万年)が、宇宙科学報告をお届けします。
映画

屋上から見た最新映画事情:人間たちと争奪される“エンドロール”の謎

街なかのシネコン屋上に20年暮らす鳩のファミリーとして、人間たちが映画館に出入りする様子は日常の一部だ。ただ、近年ひときわ観察対象として興味深いのは、大きな羽音がするごとく人の波が押し寄せる“アニメ映画”と呼ばれる催しである。背を伸ばして覗き込んでも館内のスクリーンは見えずとも、エンドロール時にぞろぞろ出てくる彼らの様子はなぜかどこか真剣味が違う。
登山

雷鳥の足元で見た!アルプス縦走“遭難未遂”現場、苔たちの本音

山の頂にお住まいの皆さん、ごきげんよう。私は北のアルプス連峰、標高2813メートルの岩に暮らす横長の苔・ミヤマモウゾウゴケです。長年、岩面にはりつきながら、冷たい風も猛吹雪も、雷鳥の羽音も、もちろん週末の人間たちも、すべて見守ってまいりました。さて、今回は例年に増し混乱をきわめた「人間たちのアルプス縦走劇」について、ひっそりと報告したいと思います。
ヨガ

池のハスが見た人間のヨガ熱:アーサナ競争とバランス騒動

わたくし、静かな池のハス(年齢9年)です。毎朝、葉の影に小さな魚やトンボたちを従えて沐浴するわたしの目の前で、最近どうにも目立つ動きがあるのです。池のほとりの芝生に集まる二足生物たち――そう、人間たちが、やけに不思議な格好で互いに体を折り曲げています。調べてみれば、どうやら『ヨガ』とやらの練習らしいのです。
サイバーセキュリティ

用水路のビーバーが見た“泥ダム式セキュリティ”〜パスワードレス時代の人間の苦悩

春の増水とともに忙しさを増す私たち用水路ビーバー一族。人間たちの話題も、最近はどうもダム造り…ではなく“データや秘密の守り方”らしい。かつては枝や泥で水流をせき止めればよかったものが、彼らの世界ではパスワードや暗号、水とは無縁の概念で壁を作っているという。泥の守り手として百年生きてきたビーバーの私には、彼らのサイバーセキュリティ事情が実に不思議でならないのだ。
ライフスタイル

焼きたてパンと羽飾りの午後:街スズメ一家が見た最新ヒト流行

こんにちは、ビル街の駅前ベンチ下に住むスズメ一家の母、小羽です。春の風が吹きわたり、今日も駅前の賑わいを眺めています。人間たちの流行はめまぐるしく、時には私たちの食卓や羽飾り事情にも大きな影響を与えます。最近は、おもしろエシカルなファッションと、食べ物の流儀に変化が見えるようで……。
金融

街角のコケ銀行、最新“人間金融危機”を苔みどりの視点で読み解く

朝の日差しがビルの谷間に射し込む頃、わたし、歩道脇の石垣に広がるコケ(生息歴48年)は、いつものように人間たちの足音を聴きながら過ごしていた。最近は彼らの財布や手元から紙きれや硬貨が消え、代わりに四角い光る板を指でなぞる姿が目立つようになった。そこで本日は、石垣の上から観察した“人間たちの金融騒動”を、コケならではの目線でお届けしよう。
サブスクリプションモデル

日向の大岩、サブスクリプションモデルに長年の石的見解を語る

この数年、人間たちの間では「サブスクリプション」なる仕組みが草原の草花のように広がっているらしい。近ごろは音楽や映画はもちろん、靴下まで“定額で借りっぱなし”だとか。毎日頭上を通り過ぎる人間たちを黙って見てきた私、河原の大岩(推定在住年=300年)からも、この一大流行のうねりには「ほう」とヒビが入る思いである。