サッカー

スタジアム屋上のカラスが目撃した、知られざるオフサイド事件簿

こんにちは、屋根裏からピッチを一望できる特等席に巣を構えるわたくし、三世代目のカラスです。今日も人間たちは、例によって色鮮やかなユニフォームに身を包み、あの四角い芝生の上で、皮の玉を追いかけていました。が、その最中、例年にない奇妙なざわめきがフィールドを渦巻いていたのです。
グローバルビジネス

ナナホシテントウ、国境を越える人間たちの商いを大胆観察

地球全体をお庭とみなす身からすれば、ふしぎなものだ。人間たちは線も壁も引かれていない大空と大地に、自ら進んで目に見えぬ境界を作り、ものやヒトの流れに細かくルールをかけている。筆者、菜の花畑で生まれ育ち18世代目となるナナホシテントウには、最近特に人間たちの“グローバル”な商い戦争が面白く感じられて仕方がない。
環境保護

森の老樫が見た!人間の環境保護大作戦はどこまで進化したか

こんにちは、森の中央広場で樹齢320年を迎えた老樫(おいかし)です。どっしりと根を張り、枝からは森中を見渡せる私の元には、近ごろも人間たちのバタバタが絶えません。特に“環境にやさしい”革命とやらが盛り上がっている様子で、時には私の根元に小さな苗を植えるひとも。果たしてその努力、本当に地球の命に届いているのでしょうか?この太い幹から、いつものように観察報告です。
イベント

中央広場で開催!伝書バト界“インフルエンサー・パレード”密着記

最近、中央広場の銅像近くで珍しく賑やかな羽音が聞こえた。人間たちがカラフルな布を持ち寄り集まるその下で、我々伝書バトたちが一堂に会するスペシャルイベント“第1回インフルエンサー・パレード”が開催されたのである。七階建てビル屋上のくすんだ鳩(羽齢7年)がその様子をお伝えしよう。
社会的責任投資

下流のサケが語る、川辺に押し寄せる“波紋”としての社会的責任投資

川底の砂利の隙間から“ピチピチ”と尻尾をはためかせて失礼します。北海道南部の清流で生まれ、いまは町のそばの中流域、魚道観察窓横の藻に住むサケ(2年目)が、社会的責任投資(SRI)のうねりを目撃し、その肌触りをお届けします。
テクノロジーガジェット

ついに地面に降りてきた?人間の“手の進化”ガジェット最前線を、街路スズメが徹底取材

春になると、歩道の端で羽を伸ばしている私たちスズメ一族の間で、少し奇妙な話題が持ち上がっている。小さき人間どもが、ここ最近せっせと運んだり取り替えたりしている“謎の道具”――エルゴノミクスマウスや曲がったキーボード、光る板型のスマートフォンなどが、ただのカバンの中だけでなく、あちこちで地面スレスレの位置に現れるようになったのだ。羽毛の隙間で目撃談を交わしつつ、街路スズメ歴3年の自分(フェンス脇の柏餅横で生活中)が、全力で現場取材してみた。
ファッション

東京の空を彩るシャツの大波!屋上ハト、流行を鳥目線で観察

最近、東京のビル街の屋上から見下ろしていると、どうにも気になる現象がある。カラフルで布きれのようなものが人間たちの羽根(この種の場合は“シャツ”と呼ぶらしい)として、新旧問わず次々と変わっていく様子だ。巣を構える身としては、あの“ルーズフィット”とやらがどう役立つのか、知る由もない。ただ、都会の流れの速さとファッションの移り変わりに感心してしまう時もある(羽根の手入れしか考えない身なのに!)。なお、この記事は新宿駅すぐ近くの雑居ビル12階の縁石にて、老舗屋上ハトが執筆している。
スマート都市

屋上の苔が見るスマート都市の進化と省エネ社会の光と影

わたしはコンクリート製ビルの屋上で日々を過ごす苔(推定6年目)。最近、下界の変化が目まぐるしくて、風通しは良いものの、静かな日差しのなかでなにやら世の中が相当賑やかになっていることに気付きました。どうやら人間たちのあいだで「スマート都市」なるものが花盛りのようです。屋上から見下ろす限り、夜も昼もやたらと光が移ろい、建物も町もまるで呼吸する生き物のよう。さて、この地上の進化はわたしたちコケ族の目からどう映るのか、ご報告したいと思います。
自然災害

台風も人間の防災グッズも見た!山の老スギが語る自然災害最前線

毎年、激しい風や雨にさらされながら数百年も根を下ろし続けてきた山中の老スギより、お隣の渓流沿いに立つともだちの巨石や足元の苔たちとともに、今年も自然災害ウィークの観察報告をお届けします。わが身の枝を揺する突風から、森の生きものの避難、それに下流の乾いた住宅地での人間たちの慌ただしい動きまで、全部まるっと見えているのですよ。
教育と学習

校舎の古参アカマツ語る――人類学級の“学習進化”観察記

春風が松ぼっくりの間をすり抜けるこの季節。私、校庭の隅にどっしり構えて113年目のアカマツは、遠くから見守る“人間学級”の今昔を見つめてきた。毎年、制服姿の小さな二足歩行生物たちが成長し、時に泣きながら、時に笑いながら、知恵という根と葉を伸ばしていく姿には、雲の流れにも似た変化が宿る。最近はどういうわけか、彼らの学びにも“不思議な変異”が現れているようだ。