図書館

リモートワーク

「静けさよ、戻れ」図書館の苔が嘆くリモートワーク時代の新たな侵略者たち

わたしは石造りの図書館玄関脇、北側レンガの目地にひっそり拡がる苔、齢十数年。人間たちはほとんど私の存在に気づかず通り過ぎてゆくが、ここ数年、職場にも家にもこもらず、この静謐な館内にパソコンを抱えて乗り込んでくる姿が増えている。どうやら「リモートワーク」なる奇妙な営みが流行しているらしいのだ。