地場資源

地方創生

都市カラスから海岸カニまで──「関係人口」拡大で揺れる地場資源

近頃、私──湾岸のスナガニとして波打ち際の穴蔵から世の動きを観察していると、やたらと人間たちの姿が増えたと感じる。春には静かだったこの浜辺も、気付けば週末ごとに遠方からの人間で賑わい、巣穴の上にスマホやお洒落な水筒が転がる始末だ。どうやら、都市と地方をつなげる「関係人口」なるものが叫ばれ、潮風の届く端の地まで、人間たちの新しい足跡が広がっているらしい。