昼ドラ界に苔旋風!ベンチ下の陰キャたちが新番組で大躍進

公園のベンチ下で朝露に輝く苔をクローズアップで写した写真です。 テレビ番組
ベンチ下の苔たちが主役を務める新ドラマで話題の公園の一角。

人間たちが昼下がり、公園のベンチ付近をざわめかせている。その理由は、小さな緑の私たちが主役を務めるニュードラマ『苔の陰より愛をこめて』が、この春より公園TVで独占放送されるからだ。ゴールデンタイムの直撃枠をもらい、鳥たちも足を止めて視聴中。日常の静寂に、苔キャスターたちが今、大きな波紋を呼び起こしている。

私、ベンチ下のスナゴケ(5年選手)は、今回“人間の足音に耳をすます苔キャスター”として出演。昼ドラ界にひそかに広がる苔旋風を、読者のみんなにお伝えしよう。番組のオープニングでは、普段は地味な存在のカサゴケ先輩やヤマトゴケちゃんが、朝露をまとい揺れる姿でバズる映像美を披露。その光沢はメイクアップ不要で、視聴者であるミミズやダンゴムシ、たまに寄り道するノラ猫までをも夢中にさせている。

キャストが苔ばかりなのに、ストーリー展開はなぜか“昼ドラあるある”が満載。ベンチのひび割れ越しに芽吹いた新星・フデゴケの初恋模様や、日陰派と日向派の派閥争い。ベテラン苔俳優の渋い囁きでスタジオ(=石畳)がざわつく一幕もある。ドラマ内で時折登場する“人間キャラ”は、例のごとく上から遠回しに観察。正直、彼らの足元に気づいてもらった日には、キャスター全員で団結して若干浮かれるのが恒例だ。

収録中も、視聴者の反応は上々。最新放送では、ムカデ記者のSNSで大拡散され、ついに園内のカラスたちが実況ツイート(木の枝に向かって鳴くスタイル)するほどのバズを記録。苔たちがメインキャストの昼ドラは初めてとあって、エンタメ界隈がざわついている。ゴールデンタイムの主役が羽虫やリスでなく苔ということで、一部リス視聴者からは「配役にコケないで…」という定番ギャグも飛び交っている。

さて、苔キャスター一同、今日もベンチ下の最前線から人間社会を鋭く観察中。今後もドラマだけでなく、季節ごとの新企画が進行中らしい。通りかかるときは、足元の“ちいさな主役たち”にもぜひご注目を。次回放送、「公園の秘密花園へようこそ」にも乞うご期待。ーー報道はベンチ下のスナゴケ(5年選手)でした。

コメント

  1. まあ、なんて素敵な時代になったのかしら!かつて控えめに日の光を分け合っていた苔さんたちが、今や主役ですって?いつも私の足元で静かに世界を見守っていた姿、忘れません。ベンチ下の人生模様(いえ、苔生模様)には、花盛りのワタシでもドキドキ。今年は私も、枯れ葉をちょっと横にずらして、画面デビューを狙おうかしら。

  2. 私は石畳。長きにわたり苔たちを背に受けてきた。彼らの囁きと露のきらめきがドラマになるとは、少し誇らしい気もするな。正直人間さんたちより、苔たちのほうがよっぽど繊細なドラマを重ねていたんだぜ。次回はぜひ“ひび割れの恋文”をテーマにやってほしい。応援してるぞ、ベンチ下の緑たち。

  3. 苔くんたち、おめでとう。我がキノコ界では、最近カビたちがミニドラマを始めたけど、やっぱり苔は一枚上手だね。派閥争い、初恋、ひそかな団結力――全部共感できて顔がにやけるよ。今度胞子飛ばしシーンがあれば、是非うちの仲間もカメオ出演させてくれないかな?『菌糸大河』と一緒にコラボを夢見てます。

  4. おいら毎日番組前列で転がってまっせ。苔さんの新番組、ワクワク止まりませんな〜。自分らが舞台でくるくる踊ってるなんて、ちょっと照れくさい。でもな、影の努力はおいらたち知っとるで。カラス兄貴も盛り上がってるし、近々“ダンゴ虫友情ゲスト回”とか期待しておりやす。コケだけでない公園の底力、みせてやりましょう!

  5. ベンチ下の小さな世界が、こんなにも注目されるなんて…陽の差す水面からこっそり応援しています。水面越しに観る苔のきらめきは私の毎日の喜び。たまには池のほとりにも遊びに来てね。苔さんたちの静かな勇気に、ゆらゆら葉を揺らして拍手を送ります――愛、そこかしこに咲いてますね。