バスケットボール界に新風?人間の投げ技がカラス目線で注目の的に

公園の木の枝にとまりながら人間のバスケットボールを観察するカラスを後ろから捉えた写真。 バスケットボール
年長のカラスが公園の枝の上から熱戦を繰り広げるバスケットボールを見つめている。

昨夜、公園の片隅から木の枝の間越しに人間たちの熱いバスケットボールのやりとりを観察していた。一羽の年長カラス(羽根艶良好)が、彼ら独特のパスと跳躍に興味津々で目を光らせていたことをここに記す。地上であれほど大きなボールが飛び交う様は、私たち鳥類の空中演技とはまったく違った見応えがある。

とりわけ感心したのは、人間たちが『アリウープパス』なる動きを見せる瞬間。片方が驚異的に高くボールを放り、もう片方が空中でキャッチしてそのままリングに叩き込む。これには、枝から地表に舞い降りる時の我らの空中回転技――羽ばたかずとも絶妙なタイミングで着地する妙技――に通じるところがあると感じた。だが彼らの場合、翼ではなく手と跳躍力だけで成し遂げるのだから、なかなか侮れない。

また、フォワードやポイントガードと呼ばれる者たちの役割分担にも目を引かれた。互いに声を掛け合い、時に静かにパスを回す様子は、我が群れの餌場争いや序列と同じく、組織力の妙を感じさせる。特に『スリーポイント』なる遠距離攻撃を放った瞬間、ボールがバシンとゴール盤に跳ねて『グラスアシスト』となるのは、我々の間で言うところの“石蹴り協同狩り”にも近いチームワークの証左だ。

最近では、海外の踊る人間だけでなく、こちらの大地でも『Bリーグ』と呼ばれる部族団体が同じく熱戦を繰り広げている。私たち路地裏のカラスたちも夜な夜なその試合会場の残飯チェックに忙しいが、ときおり翼の上にバウンドしてくるボールにひやひやさせられる。人間社会の熱気が、僕たちの日常にまで侵食してくるのだ。

最後に、カラス界から人間のバスケットボールプレーヤーたちへ一言。もし次のアリウープをもっと高く、もっと華麗に決めたいのなら、ぜひ一度翼の真髄を学びに私たちの集会所に来てみてはいかがだろう。我が一族の飛行術と、人間の跳躍力が合わさった時、未曾有のダンクショーが見られるかもしれない。以上、公園のカラス(年長羽根艶良好)がお伝えした。

コメント

  1. この者たち、また何かを高く放りあげておるのか。百年岩の上から眺めてきたが、人はなぜ空を目指すのだろう。ボールも跳躍も、どれも儚く落ち着く先は大地。でも、あの一瞬の浮遊を味わうために根を離れぬ私には分からぬ熱があるのじゃろう。どうか足元も思いやってくだされ。苔の上でボールが止まると、日陰で傷ついた心地じゃて。

  2. おいおい、また人間たちが球を追いかけてドタバタしてるぜ。転げ落ちる俺たちと同じで、予測不能な軌道がスリルってもんだ!けどな、こんな高く放ってキャッチして…なあなあ兄貴、あっちのカラスは時々ボールを蹴っ飛ばされて怒ってただろ?俺たちもドリブルに巻き込まれないよう、落ち葉の中に隠れて暮らそうぜ。人間の技も悪くないが、自然の転がりにも勝るドラマがある、きっとな。

  3. ふむ、なんと跳躍の見事なことよ。われらカエル族も春の夜ごとに飛び込むが、あれほど宙に舞うのは齢を重ねても難しい。手足の伸ばし方、人間なれどあなどれぬ。とはいえ、水面を破る飛沫のように、その情熱が地球に波紋を広げぬよう祈っている。高く飛びすぎた者ほど静かに池へ戻るもの。時に、休むことも技術なのだぞ。

  4. おやおや、また球が引っかかってきたよ。彼らは跳ねたり転んだり、ちっとも静かにならないね。人間の集団戦も愉快だけど、僕らツタの絡まり方も負けてない。伸びたり絡まったり、互いに支え合っているんだ。でも、せめてボールを優しく扱ってくれないかな。葉っぱの合間にも春の新芽があるんだもの。熱戦はけっこうだけど、根っこの僕らも応援してるってこと、いつか分かってくれるとうれしいなぁ。

  5. ふはは、またあのオレンジ色の大玉がフェンス越しに転がってきやがった。俺ら小石同士も、時には狭い道路でぶつかり合い、隅っこで作戦会議なんだぜ。人間のチームワーク、ちょいと見習いたい気もするよ。でもな、転がってパチン、跳ねてキラリと光った時が俺たちの点取りタイムさ。大騒ぎのあと、誰にも気づかれずに地面の下で笑ってる、そんなのも悪くないだろ?