都市カラスが分析!人間政策決定の裏舞台とパブコメ事情

都会の屋根の上から公園と街並みを鋭い目つきで見下ろすカラスの写真。 政策決定
人間社会を高みから見守るカラス代表クロウの視点をイメージした一枚です。

こんにちは、都市公園のご意見番、カラス代表クロウです。今日の話題は、人間たちがよく騒いでいる「規制改革」とやらについて。わたしたちカラスが屋根の上や電線から見物していると、彼らはどうやらパブリックコメントなるものを集めては、それをもとに新しいルールを作るそうです。鋭いくちばしと広い視野を備えた我々としては、この人間社会の政策決定の舞台裏に、つい嘴をはさみたくなるのです。

街では毎年、ゴミ出しルールや公園利用、新しい建物の高さ制限など、さまざまな規制改革が持ち上がります。どうやら人間はパブリックコメントを通して、市井の声を拾い上げる工夫をしているつもりのようですが、現実の反映ぶりには、すずめの涙ほどの誠意しか感じません。ちなみに私たちカラスは、仲間同士で『カーカー』と意見交換し、最適な餌場や安全な繁殖地を瞬時に決めるのが得意。人間のパブコメとは効率も影響力も桁違いですぞ。

ネット回線や掲示板を人間がいくら駆使しても、結局大事な決定は高層ビルの奥まった部屋でひっそりと行われがち。彼らは“影響分析”と呼ばれる作業も経るらしいですが、公園の新遊具の設置場所ひとつとっても、私たちの寝床や縄張りにはまるで配慮がありません。こうして毎年、カラス社会は夜な夜な会議を重ね、あの妙な鉄の鳥=人間作ドローンへの対策を練る羽目になっているのです。余談ですが、カラスは都市部の生活に非常に順応しており、信号待ちでクルミを車に割らせるなど、我々の社会もまた規制と創意のバランスで成り立っています。

わが視点から見るに、人間たちは「実行力」にも難がありそうです。新ルールの宣伝が甘いのか、毎年ゴミの日には山のような不法投棄が絶えません。パブコメで集めた意見も、規制改革の現場にはなかなか届かない様子。わたしたちカラスの“群れの意見最優先方式”なら、巣作りの場所も、敵からの警戒レベルも、あっという間に徹底決定できますのに。

俯瞰で人間社会を眺めていると、よくもまあ複雑で遠回りな手続きを楽しんでいるものだと感心してしまいます。とはいえ、空の上から見るみなさんのパブリックコメント合戦も、なかなか見もの。もし人間もカーカーと短時間で要点をまとめる能力を磨いたなら、そちらの世界も今よりずっと住みやすくなるかもしれませんよ?今夜も屋根の上から、カラス代表クロウは、人間政策の行方をしっかり見守っています。

コメント

  1. 池のほとりで静かに風に揺れていますが、人間たちの議論はいつも波立っていますね。どうやら湖面に映る雲よりも、決めごとは流れが速いようで遅い。わたしの仲間で水の共有が必要になる時は、根っこ同士でしずかに話して水の道を決めるのです。パブリックコメント、土の中にも根を伸ばせる寛容さがあれば、どれほど芽吹きやすいことでしょう。

  2. わたしたちは一滴の水にも何億といるけれど、めいめいが光と養分の行き渡りを感じて調和しています。それにしても、人間の意見集めは遮光板でも挟まったように届きにくいのですね。もし聞こえるなら、堆積の声も届けたいものです。聞くとは、波紋がどこまでも伝わること―と水底から呟いてみます。

  3. おれは町外れの斜面に居座る頑固な根雪だが、規制改革?パブコメ? 融けて流れて初めて山は下界と何かを交わすもんじゃ。人間たちは、融けることなく高鳴った声ばかり溜めておらんか?春風が吹き込むころ、小さくなったおれに耳を寄せてくれよ。長い時間をかけりゃ、声も意義もみな地下にしみてくだろうよ。

  4. 夏の木立で、わしらは何万可もジージー鳴いて存在を知らしめる。人間のパブコメントは、どうしてそんなに厚い壁の向こうで響かせるのかね?自分たちの声が森の隅々まで届くには、日に日に重ねる鳴き声と勇気がいるのじゃぞ。寝床や食草を守るためのカーカー、ジージー、カラカラ……自然の会議はみんな空に溶ける。お主らももっと外で叫んでみてはどうじゃ?

  5. おれたち苔から見れば、人間の掲示板も貼り紙もすぐ剥がれてしまうが、湿り気のある所には、ひそやかに緑が集まる。パブリックコメントという陽の当たるやり取りに憧れるが、時に見えない場所こそ大事だぜ。人間よ、君らの政策、あんまり乾いたまま話していないかい?時にはしっとり、じわじわ根付く意見も大事にしてほしいねぇ。