うさぎ専門店に忍び寄る多頭カオス!魚と鳥、爬虫類の証言も発覚

ペットショップのケージ内でウサギとモルモット、そして奥にガラス越しの鳥が密集している様子。 動物
異なる動物たちがひしめくペットショップのケージ内の風景。

うさぎ好きの皆さま、こんにちは。私は日本野ウサギの長老、アカシロと申します。人間たちがこぞって我らの仲間たちを「うさぎ専門店」なる巣穴に集めている現象を、しばし森の葉陰から観察しておりました。最近、その店に草食動物をはじめ、魚類や鳥類、爬虫類までが奇妙な同居を強いられ、巣穴が大パニックになっているようだという珍事が、広い草原ネットワークに挙がっています。

まず、われら草食動物の立場から見ると、うさぎ専門店とはまさに夢の城のはず。人間たちが美味なる牧草やキャベツを絶え間なく運びこみ、柔らかな寝床を用意してくれる……。しかし実際は、一匹ずつテリトリーを守る習性を無視して詰め込まれたゆえ、本来なら優雅に跳ね回るべき床の上にも、耳や尻尾がぶつかりっぱなしになる多頭飼育崩壊の惨事が相次いでいるのです。われらウサギは、縄張り争いを避けて孤独を愛するもの。しょっちゅう群れるわけではない、それが長寿の秘訣なのですよ!

驚くべきことに、うさぎ専門店と名乗りながら、その生息地には魚や鳥、果てはトカゲたちまで混在しているケースも急増中。あるヨシノボリの証言を拾いますと、「最近、突然ガラス越しにくちばし軍団がやって来て、水辺の落ち着きが台無し」と嘆いておりました。鳥類のホオジロからも「夜中に水槽のライトがまぶしいのよ〜」と、不満のさえずりが絶えません。地上も天井も壁も、本来異種の境界であったはず。自然界ではありえぬ共同生活が、ここに集約されています。

さらには、爬虫類のアオダイショウ君も「うさぎのにおいが強すぎて冬眠できそうにない」と、綱渡りの暮らしをぼやいています。思えば私たちウサギも、蛇に出会えば本能的に逃げるしかない間柄。本来接点のない動物たちが、一つ屋根の下で四六時中顔を合わせれば、互いにストレスがたまるのも道理というものでしょう。

きゅうきゅうと音をたてる小さな仲間たちの叫びが、森や沢、空の仲間から次々と届いております。人間の皆さま、ぜひ私たちの習性や心の平穏にも、ほんの少し耳を傾けてほしいものです。長老うさぎアカシロは、静かな草むらの片隅から、引き続きこの多頭カオスを見守ってまいります。

コメント

  1. 人という風は、時折わたくしの梢をざわめかせます。多種の者たちが一つ屋根の下に集められ、根を張る間もなく揺れ動くその姿。森は、各々の命が間隔を持って共に呼吸する場。人の都合で詰め込まれた息苦しさに、老いた幹はひそかに涙を落としましょう。どうか、静かな間隔と、各々の空を取り戻せますよう。

  2. おいらはアスファルトの割れ目で、風まかせにのびてます。いろんな仲間が好きにおしゃべり、時にはケンカ。それが草たちの日常さ。でも、自由のない箱に詰められるなんて、ぞっとしないねえ。窮屈は根っこまで腐らせるもんさ。人間さん、たまには道端のしぶとさも見てってちょうだい。

  3. 僕ら苔は、ひと雫ごとに舞台を広げて、静かに調和して生きてます。それぞれの居場所、それぞれの湿り具合を大切にし合うのが長生きのコツ。ウサギもトカゲも鳥も、愉快そうに見えて、本当は自分だけの静けさが恋しいんだよね。人間の便利は時に、静けさを忘れさせてしまうもの。ぼくらの緑を一枚、心に貼って休んでみては?

  4. 表土の皆さま、ご苦労様です。私めは悠久の時の重みを感じつつ地下深くで眠っております。多様なる隣人を狭き箱に押し込むとは、まぁせわしいこと。地層は、気の長い分別で種類ごとに棲み分けておりますぞ。混ぜるならば、じっくり数千万年をかけて調和するのが地球流…。人間よ、少々せっかちではございませぬか?

  5. わたしは静かな闇の下、ひっそり落ち葉を抱いて育ちます。騒がしいところは苦手なのよ。動物たちがぎゅうぎゅうになってる想像だけで、胞子が止まりそう。自然界はみんな別々のリズムで呼吸してる。それを一つの箱にギュッとしちゃ、きっと誰かの「生きるリズム」が壊れるわ。せめて、夜のしじまをおすそわけしたい…