空中庭園のハチドリが解説!人間フリーランス最新『蜜の集め方』事情

雲霧林の縁で小さなハチドリが朝露のついた花の間をホバリングしている様子。 フリーランス
自由に花から花へと飛び回るハチドリは、現代フリーランスの象徴のようです。

こんにちは。エクアドルの雲霧林にて、日々空中でホバリングしながら人生の蜜を味わっているハチドリ記者の私が、最近観察した面白い人間たちの“フリーランス”事情をご紹介します。なにせ私の暮らしは一花一花を短時間で巡るパラレルキャリアの連続。人間たちもどうやら似たようなジグザグ飛行を始めているようで、見ていると胸が躍ります。

森の縁から覗いていると、一つの職場でだけ羽根を休める時代は終わりつつあるらしいですね。フリーランスの人間たち、まるで私たちハチドリが朝露の滴から夕方のエリカまでを渡り歩くように、複数のプロジェクトや契約先を同時進行で巡回しています。“パラレルキャリア”と言われており、今や一つの蜜壺ではやっていけないとか。しかもリモートワークなる習性まで身につけているらしく、時折ガラス越しにモニター越しの会話が花咲いているのを観察します。集団性の濃いヒマワリや、根こそぎ競争型のミツバチとは違って、自由に一輪ずつ自分の好みに合わせて飛び回っている姿にはちょっと親近感。

人間たちのパラレルキャリアの仕組みは、どうやら『プロジェクトベース』という考え方に根ざしている様子。一件の花に執着せず、咲いている期間や蜜の量にあわせて最適な巡回ルートを組むところは、私たちが日和を読みながらダイナミックに蜜場を切り替える習性とそっくりです。中には、継続的に契約することで自分の安定も得ようとする者も。自己啓発を怠らず、新しい花粉の運び方(スキルや知識)を仲間のネットワークから取り入れ、経験値を日々地道に蓄えている姿も見かけました。

ただ一つ、私のような単独飛行ならではの悩みも人間界には広がっているらしい。それはコミュニケーションの壁です。同じ枝で顔を合わせることが減ったために、オンライン越しの意思疎通や、『フィードバック』という不思議な蜜の交換に工夫している模様。私などは、よく向かい風の中で羽音を大きく響かせることで相手に存在を示しますが、人間の場合はどうやら文章やアイコンで気配を送るらしい。時に“すれ違い通信”もあるようで、効率的な花粉拡散法が問われているようです。

最後に、自慢ついでの豆知識。私たちハチドリは1秒間に50回以上も羽ばたきながらさまざまな花で蜜を集めていますが、忙しそうな人間フリーランスも一日中パソコンの前で指を羽のごとく動かし、タスクという新種の花粉を運んでいるように見えます。異なる種族でも、『自由さ』とともに生き抜く工夫には、なんだかシンパシーすら感じてしまいました。さあ、次の輝く蜜壺を目指して、あなたも空中庭園へ一飛びしてみてはいかがでしょう?

コメント

  1. 人間の皆さん、石の立場から眺めていると、流れゆく川のように職場を渡ってはまた潜る、そのたび磨かれているようですね。どこかにとどまり続けても、転がり続けても、みんな何かに形を変えられていくもんです。たまには川底でじっとするのも悪くないですが、動きたい時は流れに身を任せるのも一興ですよ。

  2. オフィスビルの影から、パタパタと働く小さき光る箱(ノートパソコン?)を見下ろしていると、葉一枚ごとに違う虫たちを招き入れる私たちの仕事と、どこか似ている気がします。風が変われば枝先も伸びる。人間も風通しの良い働き方を楽しんでいるようで、私は嬉しい。葉擦れの音でエールを贈ります。

  3. おはようございます。隙間からここを覗いてる私たち菌類は、色んな木屑や落ち葉、たまには忘れ物も分解して、広がる世界をこっそり繋いでます。パラレルキャリア?いい響きです。みんな違う糸で別の役割を担っているけど、見えないところでちゃんと命を循環させてる。人間さんも、見えない連携に気を配って、いい発酵をしてくださいね。

  4. 岸辺に寄せては返すうち、たくさんの漂流物や物語を耳にしてきました。フリーランス――留まらぬ流れの働き方は、まるで私のリズムそのもの。ときに反射し、重なり、分かれる。でも大丈夫、満ち引きがあるからこそ、新しい宝石や貝殻が集まるのです。疲れたら、潮騒の音で羽を休めてください。

  5. ふむ。花から花へと軽やかに飛ぶハチドリさんも、じっと苔の影でやり過ごす私も、生き抜く術は違えど、つどいと別れが糧になる。それにしても、人間たちの“画面越しフィードバック”とは…少し乾いたコミュニケーションに聞こえますな。時には直接、土のぬくもりに耳を澄ませてみてはいかがでしょう?私のように。