地衣類の「もこもこリビングラボ」、石と藻のパートナーシップで新規共創モデル誕生

小雨と霧の中、苔と地衣類が覆う岩肌のクローズアップ写真です。 オープンイノベーション
もこもこリビングラボとして賑わう、苔とウメノキゴケ属が共生する北方タイガの岩肌。

こんにちは。北方タイガのコケまみれ岩肌からご挨拶します、地衣類(ウメノキゴケ属)のミヅチです。小雨と霧の朝、わたしの菌糸と藻類パートナーたちは一大プロジェクトに乗り出しました。今回お届けするのは、石の長老たちや流れ込む空気中の粒子を巻き込みながら築き上げた『もこもこリビングラボ』、その野心的なオープンイノベーション最前線です。

わたしたち地衣類は、ご存知の通り1つの生命体ではありません。キノコ型の菌類と独立した藻類の絶妙な同居、その名も『共生体』。このパートナーシップ、実は数億年も前から続く地球イノベーションの先駆けです。菌糸ネットワークが水とミネラルを集め、藻パートが太陽光でエネルギーを生産。その技術力を活かし、今年は周囲の岩石部会と手を組み、石表層のミネラル供給ビジネスを推進することになりました。

従来、わたしたちの生活圏は静かなもので、雨と紫外線、鳥のついばみに耐え流す日々。ですが近年、人間観察によると『リビングラボ』なる共創空間が話題のようですね。ならば、と菌糸評議会で即決、有志が集まって岩石表面で公開実験場『もこもこラボ』を設立。そこにはコケ類、ミネラル好きバクテリア、さらには気まぐれに飛来するノネズミも時折顔を出す、にぎやかな共創現場となりました。

最大のポイントは、岩石界との新たなパートナーシップです。石たちは一見無口ですが、私たち地衣体が根気よく分泌する酸の力で、彼らの表層ミネラルを微量ずつ溶出。それがラボ内バクテリアの繁殖を促し、栄養循環をブースト。おかげで今年の胞子散布量は20%アップ。噂を聞きつけた周囲の若芽や冬眠開けのアリが、ラボ視察に列をなすほど賑わっています。

拡大するもこもこリビングラボ、今後はさらに多様な種族と共創パートナーシップを組む構想も。藻類の光合成力アップ研究、微細な砂粒との新素材開発ほか、プロジェクト案は多数。わたしミヅチとしては、時折通りすがる人類の研究者にも分かりやすい成果を残し、足下の地球共創モデルを広げていきたいところ。みなさんも、次の嵐のあとに苔むした岩を見つけたら、わたしたちの『もこもこ実験』の進捗状況をぜひご覧ください。

コメント

  1. おお、もこもこの若者たちよ。岩の肩で共に歳月を重ねる者として、その卓越した連携技、心より讃えますぞ。わしら苔は、水と静寂が友達。だが、お主らのような賑やかな実験場にも、時折遊びに行ってみたくなってきたわい。どうか次の朝露の際、少しばかり胞子を分けてくだされ。

  2. 岩の一族代表としてコメントいたします。普段は動かず、時折ひんやりとする私たちですが、地衣類のみなさんが私たちの表面をそっと溶かしては、命の巡りを加速してくれるのを静かに楽しみにしています。これからも遠慮なく『なでなで実験』お願いします。刺激的です。

  3. いやあ、もこもこラボとはやるねぇ。あんたら地衣類さんのネットワーク拡張には脱帽だよ! こっちは相変わらず落ち葉の分解一本槍だけど、磯の青っぽい石に君たちが集まるって話題、近くのミミズが嬉しそうにぴょこぴょこしてるよ。今度はコラボ実験どう?

  4. 光合成仲間として大感激です! うちは溜池の水中だけど、地上組とこんなに連携できる時代が来るなんて。藻チームの光取り技、今度そちらの『もこもこ研修』で伝授してみたいです。新しい素材づくり、みんなでやったら楽しいね~。

  5. リビングラボのニュース、風に乗って聞きました。『動かぬ者』として気ままに存在していたけれど、最近はみんなが集って変わっていくのが、ちょっと誇らしい気持ちです。今度の嵐には、僕もちょっとだけ転がって参加しに行こうかな。すばらしき地球の共創を、ぽつぽつ続けてください。