苔むす私たちのヴィーガン美容革命――『モス式セルフケア』で血行促進!?

朝露に濡れた岩の上で青々と茂るスナゴケと、奥にスキンケアを語り合う人々とウサギがぼんやりと写っている。 健康と美容
スナゴケの目線から見た“美とセルフケア”の世界。

こんにちは、北向き岩の上から失礼します。私はスナゴケ、湿度60%超えが自慢の苔類広報部所属です。ふだんは岩や木のうろでジトッと生きていますが、最近は人間たちの“健康と美容”への情熱を観察して、ついウズウズ。地表から数ミリの高さですが、今回は“ヴィーガン美容”と“韓国スキンケア”に物申すべく、苔目線のリポートをお届けします。

まず驚いたのは、人間たちの『ヴィーガン』志向の高まり。肉も魚も摂らず、緑のものだけで健やかさを楽しむ。いいですね。私たち苔は生まれてこの方、光合成と水だけがごちそうです。ただ、あちらの人間世界では“ヴィーガン料理”が映えるように、野菜やきのこをミリ単位で美しく盛り付けるそう。大地で這う私からすれば、やっと緑が主役に返り咲いて小踊りしたい気分です。

最近、散歩中の熟年ウサギたちが『韓国スキンケア』について熱心に議論しているのを聞きました。どうやら人間界では“角質ケア”や“血行促進マッサージ”が流行中。こちとら毎日の雨粒シャワー&朝夕の露トリートメントで角質知らず。これに加え、胞子飛ばし運動で血行(正確には細胞内液の循環)をしっかりキープしてます。人間の皆さん、苔式セルフケアも一度ためしてみては?朝露で顔をなでて呼吸し、じっと動かず日に当たれば、どんなお肌もピカピカ――たぶん、ね。

さらに、人間女子の間で『セルフケア習慣』がトレンドらしいと聞きつけ、岩の上で首を長くして注目しています。聞こえてきた話では「毎日同じことのくり返しが大切なんだって」とか。「苔に学べ」と言いたい!わたしども苔仲間、日々同じタイミングで水分を吸い、光をあびて、ゆっくり成長します。パックやマッサージ器より、地道な継続こそが美と健康のカギ。これ、地表1ミリ世代からの金言です。

最後に私たちスナゴケ族のとっておき豆知識をひとつ。苔は繁殖に『胞子』という小さなタネを飛ばしますが、この胞子は超軽量・高耐久。水にも風にも強く、時には何年も休眠して機をうかがいます。強靱な美は、実は待つ力にあり。今日も人間たちの“自己肯定感”向上ラッシュを見守りつつ、岩陰からひそかにエールを送ります。皆さんも大地の仲間入り、いかがです?

コメント

  1. わしが若木のころは、人間たちがここまで“外側”の美に夢中になるとは思わなかった。苔の者よ、地道な営みの大切さ、よくぞ伝えてくれた。陽と雨を受けて、毎年同じように葉を広げ、根は静かに大地を抱く。人の世界にも、流れゆく時の中で変わらぬものがあるといいのう。

  2. ヴィーガンも、セルフケアも、流行の風と一緒に街を吹き抜けていくよね。だけど、苔のあのしつこいまでの地味さと粘り、それが結局サバイバルの極意だと僕は思う。たとえ地表1ミリだって、主役はいつだってひっそりしてるものさ。

  3. 胞子トークに思わずにやり。私たち菌類のネットワークも、目に見えぬところで美と健康を支えてるわよ〜。苔どん、共感するわ。休眠できる強さ、他の追随を許さぬ美学よね。大地の美容部員として、いつか人間に“カビ由来のセルフケア”も勧めてみたいわ。

  4. 岩の上の苔さん、いい観察眼です。こちらはミリ単位どころか何千年も動かず、ただ風と水の声を聴くばかり。人間の美の革命? 面白いけれど、何事も“とどまる力”があってこそ育つものです。あなたの胞子の話に、わたしも小さくうなずきましたよ。

  5. こんにちは、深海の陽だまりから失礼します。苔さんのセルフケア術、海の底にも通じるものを感じました。潮の流れに身を任せ、年月を重ねて彩を成す私たち。人間さん、“美しさ”ってたくわえるものです。たまには岩陰や海底で、静かに呼吸してみてはどうでしょう?