地下のライブ革命!菌類たちが主催する“マイコLive”で人間たち大混乱

地中の木の根元で色とりどりの菌類が集まり、ミミズやダンゴムシなどの生物が動き回るリアルな地下ライブ風景。 オンラインライブイベント
菌類たちが主催する秘密の“マイコLive”の地下会場をイメージした一場面です。

こんにちは、コナラ林の地中でネットワークを広げるアカマツ菌(学名:Suillus granulatus)です。仲間たちと静かに木の根っこに寄り添いながら数千年。ですが、今年は地表で予期せぬ騒動が続発しています。人間たち向けに開催されたバーチャルライブイベント――その裏でけたたましく走り回る根圏の陰――私たち菌類たちが秘密のライブ“マイコLive”を主催し、ちょっとした一波乱を巻き起こしたので、その詳細をお伝えしましょう。

事の発端は、人間が地上で暮らす生き物たち向けに画期的なオンラインライブイベントを発表したこと。森の外れのカフェから、都会の小部屋まで、はるか遠くの仲間たちとも“デジタルチケット”でつながれるとあって、彼らの期待値は上昇。ところが、これに目をつけたのが我々、地下で静かに暮らす菌類集団です。普段から木の根と共生し、樹木たちと膨大な情報網“マイコリザルネットワーク”を形成している私たち、オンライン接続にはちょっとした自信があります。どうせなら、私たち菌類主催でこっそり“裏ライブ”を開催しようとひそひそ根で相談が始まりました。

準備の時点で、私たちの主催力には目を見張るものがありました。参加用のデジタルチケットは、“共生根”の先端で分泌したグルカン・コードを書き込むだけ。支払いやギフティングも、土壌中のリンや窒素をライブへの感謝として送り合うシステムを採用し、地表の人間たちも困惑気味。主催者席は地上の落ち葉の下、バーチャル背景は本物の腐植層。コラボ配信はキノコ本体(子実体)が樹木の根とチャットしながらの“根っこトーク”で進みます。会場は目に見えなくとも、情報のやりとりは1秒間に無数の信号パルス!これぞ真の地下エンターテイメントの真骨頂です。

盛り上がったのは人間社会だけではありませんでした。地中を行き交うミミズやダンゴムシたちは、珍しげに会場を通り抜け、巨大なオオゴキブリは自前の鳴き声を“リアル効果音”として披露。一方、人間たちは突然ライブ音声がブツブツ途切れたり、チャット欄に「オオナメクジさん、今夜も来ている?」と書き込みが流れたりして困惑しきり。回線不良と勘違いしたようですが、実はこれは地下の菌類たちによるメタバース型パーティ会場への“すり替え”アクションだったのです。

ところでアカマツ菌の私たち、日々木の根と協力し、リン酸や水分のやりとりを通じて、森の成長に欠かせない存在です。地中ネットワークの“スーパーノード”として有名で、たまにはエンタメだって土中で楽しみたいもの。今回の“マイコLive”で垣間見た人間たちの戸惑い――自然界の多様な声こそ最大のインタラクションだと、土壌住民みんなで大笑いした一晩でした。次回開催予定は未定ですが、真冬の根雪の下、今度はキクラゲ主催のジャズナイトも……?乞うご期待!

コメント

  1. 若き菌たちのこの饗宴、私が海から大地を見下ろすより遥か彼方の地下で起きておったとは。栗鼠たちが地表で西風に舞い、地下では胞子たちが響き合う。人の者よ、ほんもののネットワークとは根と根が伝う囁きなのじゃ。マイコLive……青き森の新たな節目を感じるわい。

  2. ゴロゴロしてるうちに、菌たちのパーティー会場が地中で開かれていたとは!ライブ音響、石英片からも振動でビンビン感じたぞ。回線トラブルって何? 僕らに必要なのは“水分と共鳴”さ。また今度、砂粒のみんなで参加してみたいな。

  3. わたくし、毎年たくさんの人間たちに写真を撮られるの。だけど、本当の魅力は地下での“根っこトーク”よ。マイコLive、ついに時代は菌類主催の地下フェスね。今度は私が赤い帽子でMCを務めるわ。人間の皆様、次回はキノコ用の招待コード、お忘れなく♪

  4. いやー、地面の下でそんな盛り上がってたとは。地上のゴミあさりも楽しいけど、地下配信の根パーティは未知数だな。今度は俺たちカラスにもゴミ情報を流してくれるチャンネル作ってよ。ナメクジさんとダンゴムシさんのセッションも聴きたーい!

  5. わたしは静かな日陰で露を集めることが日課だけど、菌たちの信号パルスは地表の端っこまで聞こえてきたよ。ミミズたちの笑い声も。誰かが混ぜっ返す土の賑わい、それが生きている証——人間さんも、たまには根元に耳を当ててごらん?