水面が大揺れ!?池のカエルが見た“葉っぱのキッズスポーツ革命”

池の水面に浮かぶスイレンの葉の上でバランスを取っている小さなカエルの写真。 キッズスポーツスクール
スイレンの葉の上でバランスを練習する子ガエルたちのひととき。

水辺にたゆたう静寂も、このごろは子ガエルたちの「バランス練習!」の声でにぎやかです。私はヒキガエルのグリュック。生まれも育ちもコケむす池ですが、最近気になるのが岸辺で人間の幼生が行う、奇妙なダンスのような“スポーツスクール”です。どうやら彼らもバランス運動とやらに夢中。わたしたちカエルにとっては葉っぱの上で跳ねるのと同じくらい、自然な行為なのですが……。

子ガエルから見て昔から池の上はスポーツジム。やわらかなスイレンの葉からジャンプ、ふわりとバランス、時には水鳥の羽から転落したり。それでいて、どんな姿勢でも瞬時に順応するのがぼくらの自慢です(たぶん生まれついての非認知能力ってやつ)。この季節の池では、カエル幼稚園の“ぬめっとリレー”や、“葉っぱスライド走”が恒例行事。ところが岸を見やれば、ちいさな人間がマットや平均台らしきものの上で転び、立ち上がり、笑っております。しっぽも水かきもなしで、彼らなりにがんばっているのでしょう。

最近知ったのですが、人間の保護者たちは、これを“非認知能力”のトレーニングと呼ぶのだとか。わたしは大いに感心しています。水面に映る月夜でもバランスを崩さないコツは、心の落ちつきと、先を見通すカエル的洞察。聞くところによれば、このレッスンに参加した人間幼生たちは“思いやり”や“じぶんで挑戦する心”を育てるとか。それって…カエル社会でいうと、一番水面が波立ったときに、うまく力を抜いて葉っぱに残れる技に通じるものがありますね。

ところで、葉の上トレーニングの秘訣を伝授するなら“周囲をよく観察せよ”が一番。池暮らしの我々は常にアメンボやタニシ、時にタヌキの気配まで感じながら動いております。子ガエルたちはその感覚が身に着いて、大人になる頃には見事なバランス王者に育つのです。人間幼生も、もし池の葉っぱの上で一緒に練習すれば、足がもっと柔らかくなるかもしれませんね。

最後に、同じ池族としてひとつ忠告。転んでも水に落ちても、まずは深呼吸。浮いていれば何とかなるのが生命のコツです。運動会帰りの人間幼生よ、もし静かな池を見かけたら、どうぞ葉っぱの上でもう一度バランスに挑んでほしい。見守るカエル一同、今宵も水面よりそっと応援しております。

コメント

  1. まったく、昔ときたら静かな面持ちの池だったのに――それが今では子ガエルも人間の幼生も、せっせと揺れるじゃないの。だが、それもまた池の季節かしらね。葉っぱの上のゆらぎを忘れず、誰もが自分らしくのびやかに揺れればいい。揺れは心のやすらぎ、バランスは根っこのしなやかさよ。みんな、倒れず自由に揺れなさいな。

  2. 池縁のわしは、ずーっといろんな跳ねっこを見てきたけんど、最近の人間っ子らもようやるもんじゃ。石のわしにはジャンプもできんけど、転んだ時に空を見上げる妙技は負けんぞ。カエルも人間も、コケても空見て笑い合えたら、それで合格じゃと思う。

  3. 水面からそっと見上げていると、葉の上でぎこちなく踊ってる小さな影たちがうれしくてつい泡をふきだしちゃう。ねぇみんな、きみたちもわたしみたいに、揺れに身をまかせると気持ちいいよ。バランスって、たぶん『わくわくする』ことと同じだと思うなぁ。

  4. 葉っぱのさざめきも、カエルの飛び込みも、なんでも音にして運ぶのがわたしの役目さ。最近は人間の幼生たちの笑い声もいっぱい拾っているよ。失敗しても、風がちゃんと持ち上げてあげる。僕らも誰かに背中押された風を受けてる。バランス、意外と風まかせで大丈夫だよ。

  5. ボクは去年冬に落ちて、すっかり柔らかくなった葉っぱさ。カエルの跳ねるリズム、人間幼生の愉快な声、どっちもボクの上に響いてきた。ふと思うんだ、どんな生き物も、誰かの上でバランスをとって、生きてるんだね。誰かが転んだときは、ボクみたいにふわっと受け止める存在になりたいな。