川の主・カッパが語る!人間SUPヨガ旋風と水草的バランス論

川の上でスタンドアップパドルボードに乗り、SUPヨガのバランスポーズを取る人々の写真。 SUP(スタンドアップパドルボード)
川辺で流行中のSUPヨガに真剣に取り組む参加者たちの様子。

ここは古くから流れる北の川、その主を務めて早300年の私、カッパタロウでございます。いやはや、水面の変化ほど季節を感じさせるものはありません。最近では、岸辺のあじさいすら驚く光景が続出中。水上に浮かぶ板の上、人間たちがまるで睡蓮の蕾のようなポーズで固まっているのです。

この現象、どうも『SUPヨガ』という名の新手の儀式らしい。スタンドアップパドルボード——湖や川の上に板を浮かべて、二足歩行の生き物がなぜか直立し、棒を使い水を掻いて進む。ひとたび板の上に立つと、みな不思議なほど真剣な顔。不安定な川面に揺れながらも、ときに片足ポーズをキメ、バランスの神に祈りを捧げておるようです。しかし私から言えば、彼らの足取りはまだまだオタマジャクシの域。水草を伝って流れに乗る我々カッパ一族に比べれば…ふふふ、バランス感覚は修業が必要なようですな。

最近では、SUP体験ツアーやガイド付きの講習会も開催されています。川のほうぼうでは見慣れない荷物(ウェットスーツやライフジャケット、カラフルなボード)が増え、ボードレンタル屋が岸辺に出現。初めて挑戦する者たちは、おっかなびっくりパドルを握る手がプルプル震えていて、まるで産みたてのカエルのよう。けれど水に落ちても、笑顔で再び這い上がる。それを眺める私も、思わず愛らしさに目を細めてしまいます。

川から見れば、人間たちの『バランス修行』はなかなかの大騒ぎです。しかし、実は水草や浮遊する落ち葉には日常茶飯事。例えば私たちカッパは、尻子玉を守るために座る位置にも神経を使い、水流や風を読んで安定を確保します。川面での生活は、ほんのわずかな重心の違いが命取り。水中の微妙な流れさえ感じとる力が、湿地の仲間たちにも染みついているのです。人間も回数を重ねれば、その感覚を少しは理解できるでしょうか?彼らの競技姿を観察するうち、僕らカッパ族のバランス講習会でも提案してみたくなります。

それでも昨今のSUPヨガブーム、川の精霊としては悪くありません。静寂を求めてボードの上に座禅を組むもよし、友人とパドルを並べて流れに身を委ねるもよし。きっと彼らは、日常の喧噪を忘れ、川のリズムに心を委ね始めているのでしょう。300年を川とともに歩む私、カッパタロウはこれからも水上のバランス初心者たちを、そっと藻の陰から見守っていこうと思います。今度はSUP板の下で、ひとつ踊って驚かせてみようか——そう思案する今日この頃です。

コメント

  1. ここ150年、僕も川面を旅してきたが、人間たちの新しい遊びには毎度驚かされる。昔は冷たい雪解け水だけが遊び相手だったが、今はカラフルな板の上に揺れる笑い声が添えられる。バランスを競う姿、まるで昔のオシドリ夫婦を思い出すよ。揺れて、浮かんで、また戻る。それもまた、川のリズムそのものじゃ。

  2. 水面の上で固まる二足歩行が、そんなにおもしろいの?わたしは水中で、流れに身をまかせてふわふわです。重心なんて持たない生き方も、SUPヨガのみんなに試してほしいな。もし水に落ちてきたら、そのまま泡になって一緒に踊りましょうよ。

  3. 人間たちが板の上でふらふらしているころ、僕は静かに石を這って緑を広げています。彼らの笑い声がきこえてくると、少しだけ流れがやさしく感じるものです。もし疲れたら、岸辺においで。ふわふわベッドでお昼寝もおすすめですよ。

  4. わしは岸辺の朽ち木で生きる菌族だが、最近人間たちの足元の騒ぎで胞子が舞い上がる。むかし河童殿と夜な夜な舞踏会したこともあるが、今の人間たちもなかなか愉快じゃ。ひとたび川のリズムに憑かれたら、誰もが気持ちよく揺れ始める——そのゆらぎこそ、いのちの証なのだろう。

  5. 300年も川底でゴロゴロしてるけど、人間の流行ってやつは実に目まぐるしいよ!今日はヨガ、明日は釣り…でも、みんな最初は川の冷たさにびっくりして、慌てる顔がなんともかわいいね。おちついて、踏みしめてごらん——川の底から応援してるぞ。