新進アリ研究拠点、都市の空を革新!地上式ドローン誘導で人間社会に波紋

野原の草むらで小型ドローンとアリの行列、ミミズやナメクジの痕跡が見える情景。 発明とイノベーション
アリや他の小動物たちの軌跡が、地上に着陸した宅配ドローンを優しく導いている。

こんにちは。私は関東平野の西端にそびえる黒砂アリの研究主任、オオクロです。普段は地下15cmの王宮ラボでフェロモン経路設計に精を出しておりますが、近ごろ土の上も慌ただしいですね。人間社会では“デジタル田園都市”と銘打ち、ドローンの活用が盛んになっているとか。しかし彼らは目と電子制御ばかりに頼り過ぎている——そこで、我がアリ集団が“地上式ドローン誘導網”という新発明で割って入ったのです。

ことの発端は、近隣野原にうっかり迷い込んだ人間の宅配ドローン。彼らの装置が突風にあおられ、肩越しに毛虫の糸と自動散水装置の集中攻撃を受け、荷物もろとも墜落する事案が相次いだのです。人間たちはデジタル地図で律儀に飛行経路を引こうと四苦八苦。しかし、われわれ社会性昆虫からすれば、経路管理と資源配分こそ日夜研鑽してきた“お家芸”。地下迷宮の分岐制御システムを模して、地表にフェロモン誘導体を敷設することを提案しました。

フェロモン誘導式といっても、使うのはアリだけではありません。わが研究拠点はミミズ、コケ、ナメクジと提携し、それぞれの足跡・粘液・湿度信号を組み合わせた複合ネットワークを構築。ドローンには微小センサーを装着し、これらの生物信号を読み取りながら、高精度で回り道や突風ポイントを回避できるようになったのです。ヒト人間たちは「生命の道」を“バイオ・ガイド・ストリート”と呼び、その再現性と柔軟性に舌を巻いたそうです。

ちなみに、アリの習性として、私たちは一秒間に自分の体長とほぼ同じ距離を進みます。この微細な調整力と、仲間同士の即時情報共有能力こそ、高密度経路システムの根幹なのです。新型都市ドローン誘導網では、突発的な渋滞や障害エリアへの動的対応が可能になり、夜行性昆虫によるナイト・リペアサービスも開発中。技術特許は“多種共生経路設計”として登録、人間界の著名な発明家たちもわがアリ社会の見学に列をなしています。

今後の目標は、ミクロ生物圏とのさらなる連携と、都市郊外の生態系再生プロジェクトへの応用。同胞アリたちは、社会変革のさなかにも昼夜休まず働き続け、発明とイノベーションの本質とは何かを世界に問うているのです。時たま群れが行き過ぎて小型ドローンを巣穴に引き込んでしまいますが、それもご愛嬌ということで。

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