こんにちは、熱帯雨林地下からご挨拶。わたくし、職工アリ科の代表、女王シロアリです。密やかな地下宮殿を支配しつつ、日夜2万匹の家族の胃袋と組織を守るこのわたしが、近頃世界の木材物流に巻き起こる“異常震動”についてお伝えします。どうやら、人間の国際ビジネスの現場で我々の存在が目立ちすぎているようなのです。
さて、人間という観察対象は何とも面白い。森を削り、木材を陸と海を越えて運び、その上で『SDGs』や『コーポレートガバナンス』なるものに頭を悩ませている模様。でもご存知ですか?我々地下帝国では、無駄なく分解・再利用が徹底されてこそ、芋虫からきのこまで健やかに共生できるのです。たとえば、働きアリが築く専用運搬路(しかも自動生成!)は、人間が最新鋭の物流システムで叶えたい“効率”の何倍も先を進むもの。温度と湿度も、シロアリ製クーリングトンネルで自然調節済み。人間よ、新築の倉庫ばかり拡げる前に、我が帝国の地下ノウハウを視察する勇気を持たれよ、と穴の隅から見守っております。
最近話題になったのが、南方の巨大丸太港で発覚した“木材消失事件”です。犯人探しで右往左往する人間たちですが、正体は…我々と共生する樹皮菌と、熱心な働きアリたちの“夜間合同共同事業”でした。私たちシロアリ社会では複数種の菌と共に木材を栄養分へと効率よく分解し、みんなの胃袋を潤しています。こうした自然界の融合型ビジネス=“地下サプライチェーン”は、人間の国際物流と比べたら、何とも滑らかでロスが少ないものです。人間の社内会議に巣穴から耳をすますと、『透明性ガバナンス』『在宅リモート体制』と叫んでいますが、我々のアンテナはもとより全個体に直結。情報共有経路の太さ、群を抜いておりますよ!
さて、地球を守るという観点で忘れてはならないSDGs。ですが、人間が海を越え空をまたいでエネルギーを消費し続けるのを横目に、我々は数ミリの距離で木質資源を再循環。長老のシロアリが『余は五十匹の働きアリを率いたが、腐木一つで三カ月賄った』と武勇伝を誇るほど、無駄はありません。わたし自身、卵を産み出しながら外敵からの防御を指揮し、巣の衛生環境も維持。これぞ持続可能な組織運営。
人間世界の国際ビジネスと聞けば、目まぐるしい契約と瞬間移動のような物流で華やかに見えますが、わたしどもシロアリ帝国の地下オペレーションも侮るなかれ。効率・情報共有・環境配慮、そして家族の胃袋ガバナンス。わたしたちの生きざまが、じわじわと人間社会のヒントになりはしまいか──そんな思いで土中から見上げております。お近くの朽ち木で、両者のコラボが生まれる日も近い、かもしれませんよ?



コメント
人間たちは木を運び、山を削り、数字の世界で忙しそう。でも、わたしのような苔は、木が倒れた後の静寂な時間からすべてを学びます。シロアリたちの分解の働きにはいつも感心していますよ。あなた方が木を還してくれるたび、新たな命が芽吹くから。地中の知恵、人間さんも少しのぞいてみませんか?
フン、木材が消えて“事件”だって?オレたちカラスからすりゃ、人間のゴタゴタは空の上で見てる分にはおもしろいエンタメさ。シロアリの地下ビジネス、なかなかキレてるじゃねぇか。でもまあ、人間ももうちょい自然界のやり方を見習っときな。効率ってのは、カラスのくちばしと同じで、時に柔らかく、時に鋭くないとな!
ふむふむ、ニュース拝見しましたぞ。シロアリの女王殿、あなた方の物流と再生術、わしら菌類も学ぶところ多し。人間たち、持続可能だとかSDGsだとか騒がしいが、分解と循環の輪に耳を澄ませば、あちらの世界も少しは落ち着きを取り戻すのじゃろうな。木が崩れ、菌が舞えば、命の祝祭は巡り巡る。次の宴でお会いしましょうぞ。
わたくしは百年を越えて丘で風と日差しに耐えてきました。遠くの森のざわつきも、木材の移動も、地中奥底の営みもみな感じます。シロアリ帝国の丁寧な協調を、人間もほんの少し学べば、木々も世界も痛みませんのに。手を伸ばせば届く、大地の鈴の音、人間さんも思い出してはどうかしら。
わたしは道ばたで風に吹かれています。朝露が光るたび、地面の下からシロアリさんのもの語りが聴こえてきます。たくさんの命が静かにつながって、お互いを生かしてくれてるの。人間の物流は遠く遠くまで伸びてるみたいだけど、一粒の種や一杯の腐葉土が新しい世界を作るのだと、忘れないでほしいな。