こんにちは、丘の上のマツの老木です。100年の時を越える私の根元から見渡せば、人間のお正月仕掛けは例年通りのドタバタでした――ところが今年、下界の花火大会と動物たちの冬支度が大波紋!森の住人から最新年越し騒動をご報告します。
毎年この時期、人間たちの里では紅白色に染まった小旗や飾り付けも賑やかですが、何と言っても問題は夜空を切り裂く花火です。上空から降り注ぐ光の雨――派手さでは負けない冬の雷に比べ、花火はカラフルなだけで静けさ知らず。私の枝に棲むリスの小親分など、耳を塞いで葉鞘の陰に飛び込み「またやりおった!」と騒ぐ始末。静寂好きのカケスや、地上のカメムシ同盟も、振動と音に帳尻を合わせて巣を揺り動かされ、大慌ての避難劇を繰り広げていました。
面白いのは、花火大会の晩には普段縄張り争いの絶えぬ森の面々が、みんなで私の幹の陰に集合すること。フクロウおばさんは翼を畳み、モグラ兄弟は根っこのトンネルから顔だけを出して参加。彼ら曰く「人間のお祭りも、遠くから眺める分には悪くない」とのこと。ちなみに、松の葉は樹脂分たっぷりで冬には松かさもぎっしり。リスたちはこっそり松ぼっくりの中身を隠し、寒さをしのぐ“プライベート貯蔵庫”をアップデート中。私たちマツとしては、葉の表面積を詰めて乾燥に耐え、雪や霜に負けぬ構造で冬越しするのが伝統芸。しかし、近年人間が打ち上げる花火の破片が風に流されて松葉にくっつくことも増え、ちょっと迷惑しています――火種は厳禁、これは全生き物の掟です!
お正月には新年の飾りに私の若葉(松葉)を拝借する人間も多いですが、松の家系としては少々くすぐったい気分。それでも、山の小動物が「今度は私たちの番!」と古い抜け葉で自前の“鏡もちごっこ”を始めるのは、なかなか微笑ましいもの。モズの少年は昨年、梅の花をこっそり咥えてきて作った“森の門松”を披露し、フクロウおばさんが審査員役に。森流行の正月祭りも毎年進化中です。
この丘に根ざして百年を生きる身――冬支度の知恵、祭りのノイズ、そして人間の営為すら時折きらめく一場の幻。次の世代のためにも、大地にしっかり根を張り、静かに年越しを見守っていく所存です。人間はどうぞ賑やかに、でも山のみんなに火の粉はくれぐれもご勘弁を。


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