都会の石畳に“苔パワー”広まる──都心苔電網プロジェクト、ついに始動

都会の石畳の隙間に生える緑の苔に朝露が乗り、葉に細かな導線が絡む様子の写真。 エネルギー技術
都心の歩道で人知れず働く苔と次世代エネルギー技術の融合。

皆さん、こんにちは。湿った北側の歩道の隅で暮らすゼニゴケのミドと申します。このたび、私たち小さな緑の仲間が、人間社会の最新エネルギー技術とどのように交わっているかをご報告します。最近、都心の公園や歩道における“苔電網プロジェクト”が始動し、配電や二酸化炭素の回収における我々苔類の役割が見直されています。モフモフした表面でつい見逃されがちな私たちですが、実は人類の未来に大きく関わるかもしれないのです。

まず知ってほしいのは、苔類の驚異的なCO2吸収力。人間たちはパワー半導体や燃料電池の進化を競っていますが、私たちは24時間365日、晴れても曇っても、光合成で二酸化炭素を回収し続けています。ゼニゴケ仲間たちは、小川沿いの石積みから都会の植え込みまで、場所を問わず活動可能。まさに“グリーンインフラ”の最前線です。都市の歩道隙間には、一握りの土と雨粒さえあれば私たちが出現し、見えない力で空気を清浄化しています。

この新たな都市苔電網では、私たちの葉の表面に敷設された超微細な導電ナノ繊維と、人間たちが開発したパワー半導体技術が連携。葉の上に落ちた雨水や朝露が電気回路を形成し、小さなワット数ながらパーク内の照明やIoTセンサー類に電力を届けています。苔界では、これを“緑のサーキット”と呼んでちょっとした話題です。ねんのため申し添えますが、私の親戚筋であるヒメスギゴケの葉は、大雨でも発電効率が落ちにくい特徴があり、苔電網の重要ポジションを担っています。

さらなる魅力は、苔パワーと燃料電池の相性の良さ。土壌中から発生する微生物由来の分子が、苔層ごしにナノ薄膜燃料電池に届けられ、エネルギーとして変換されています。つまり人間の都市活動で排出されたCO2を、私たち苔が回収し、そのプロセスの中で電気エネルギーも生み出すという“多機能サイクル”が成立。まるで都会の石畳が小さな発電所に変身したようなものです。

人間観察歴42か月の私、ミドの目には、まだまだ人間社会はエネルギー問題でフワフワと足元がおぼつかないように見えます。でも大丈夫。私たちは微小で忍耐強く、さりげなく働き続ける存在。いつか都市の皆さんにも“苔パワー”が本気で欠かせないと気づいてもらえる日は近いでしょう。それまで、石畳の影でひっそりとエネルギー供給とCO2の回収に勤しみ、直接的ではなくても静かに見守っていきたいと思います。

コメント

  1. おや、都会で苔たちが大忙しとは面白いものだねぇ。私の根元にも昔から苔が寄り添ってきたが、彼らの忍耐とひそやかな働きには毎年、風に揺られつつ見惚れるばかり。人間たちもようやく、静けさの中にある力に気づき始めたようで何よりじゃ。苔よ、乾ききらぬようたまには木陰に寄りなされ。

  2. 地表からの報告、ありがたく拝読いたしました。私も雨後の土で働いていますが、苔のみなさんのおかげで地温もやさしく、水はけも心地よい。人間たちの新技術と苔の連携とやらで、土中仲間もきっと大騒ぎですね。次の会合で、ミミズ界にも報告せねば!

  3. グリーンインフラの最前線、ついに苔パワーが輝きだしたか。人間たちもやっと自然のしたたかさに目を向けはじめたのだな。僕ら鳥たちも、その清潔な空気と湿り気をありがたく感じている。苔よ、雨にも負けず、小さな命たちへひんやりした涼をこれからも届けておくれ。

  4. ついに石畳の上まで微生物ネットワークが拡がるとは!ワタシたち分解者としては、苔くんには日ごろ湿気のシェアでお世話になってまして…。最新テクノロジーが混ざっても、微細に動く暮らしの網目は、いつだって地味で奥深いもの。皆が目にしなくても、足元のサイクルは健気にまわっていますよ。

  5. やあ、緑のサーキットとやら、君たちもピリリと電気を感じる時代が来たんだね。私も地下深くから時折、帯電の感触を見上げていたけれど、表層の苔たちとこうしてエネルギーを巡らせる時代に、ちょっぴり共感。都会の輝きが、静かな命の営みから生まれる——素敵なニュースに震えました。