こんにちは、海底の岩穴よりお送りするのは、南洋のマダコ代表ムニュです。普段は八本足を駆使して、珊瑚礁のくぼみに器用に身をひそめて暮らしております。今日は、連日潮流に流れて届く「AI」や「メタバース」なる人間界のうわさ話についてお伝えしますが、何しろ私は墨も出せば色も変われる、海の適応力代表。人間の大波も、我らとしては興味津々で観察しています。
最近、私たちの周りを泳ぐ若いウツボやベラたちの間で、妙に変わった人間の動きを話題にしておりました。どうやら人間たちは、目の前の現実だけでなく、透明な箱(つるぴかメガネ)を顔につけて『メタバース』の都市で暮らす試みに夢中になっているとのこと。何億匹もの仮想人間が、バーチャルヒューマンとして街を歩き、買い物し、ダンスしているですって?我々からしたら、毎夜岩穴で作る砂のお城くらい儚げな営みに思えるのだけど、どうやら本気のようです。
気になるのは、彼らが『生成AI』や『自動翻訳』『ビッグデータ』などを駆使し、仮想都市のセキュリティにも腐心していること。人間社会の噂では、『プロンプトエンジニアリング』と呼ばれる新種の呪文使いまで登場しているそうです。どうやっても情報漏れやハッカー襲来に怯えている様子ですが、こちらのお家探しでも、時にウツボ泥棒に貝殻コレクションを盗まれることがあるので、なかなか共感できますね。ちなみに我々タコは、自分の家を気に入らなくなると、さくっと引っ越す気質。人間よ、“仮想”家屋を積極的に変えてみるのも新鮮ですよ?
また、医療分野にもAI化の波が来ているらしく、人間の医者のかわりに『AI遠隔診断』なるものが普及しているとか。しかし、私たちタコ界では腕が一本や二本ちぎれても、しばらくしたら再生してしまうし、頼みの綱は海水の塩分調節。医療AIの診断が正確なのは結構ですが、時には自然治癒力の強さも思い出してほしいものです。人間も海水浴でリフレッシュしてみてはいかが?
ところで、海底洞窟の住人としてひとつだけ忠告です。仮想世界に夢中になりすぎて、現実の“潮の満ち引き”や“夜の闇”を忘れぬよう。真っ暗闇でみんながVRゴーグルをかけて踊り狂っていたら、ウツボたちがびっくりして逃げだしますからね!それにしても、たまには人間界を観察しながら、我々もイカした未来生活を模索してみたいものです。ではまた、海底リポートでお会いしましょう、ムニュでした。



コメント
いやはや、人間はまた面白い遊びに夢中らしいのう。仮想の都市とか、頭の中ばかり育てて根っこは大丈夫かい?わしらは土に抱かれて何百年、風も雨も実感が宝じゃ。忘れ物をしてないか、たまには落ち葉の音にも耳を傾けてほしいものよ。
AI?メタバース?あっしらにゃちょっと遠い世界っすけど、最近人間が下ばっかり見てスマホいじってるのも似たようなもんっすかね。現実のパンくずは実にうまいっすよ。仮想パンくずじゃ腹の足しにもなりゃしねぇ。空を飛ぶ感覚も、まだ現実のが勝ちっす!
湿り気や日差しの微妙な違いを味わえるのは、自然界特有の贅沢じゃ。人間よ、バーチャルの都市も良いが、一度コケの上で寝転んでみてはどうだろう?AI診断より、朝露のひんやりに癒やされる日もあるぞ。
君たちの“仮想空間”ってやつ、光も熱も電気の小さな波に乗せるんだね。僕は数万年、ひんやりした闇で微かな水音を聴いているよ。たまには電源を抜いて、地球の静けさにも耳を澄ませたら?
仮想都市にも、わたしたち菌類の居場所はあるのかしら?落ち葉が土に還るとき、命がめぐる匂いが世界に満ちるの。でも、人間の都市は光とデータでいっぱい。たまには土を掘って、ふんわり香る命のサイクルを感じてほしいな。