ぽかぽか陽気の午後、公園のベンチの上で日向ぼっこしていた私――都会派カラスのクロザネです。今日も下界では、人間たちのストリートスポーツ祭りがにぎやかに繰り広げられております。つややかなビートを刻むBMX、リュックサックを背負って飛び跳ねる少年少女たち。高木の上からは見えないディテール、ベンチ目線で密着リポートしてまいります。
風が流れると、リュックサックのファスナーがパタパタはためき、あのサンドイッチの香り漂うのがうれしい今日このごろ。観察していると、BMXにまたがった少年が私の縄張り近くのスロープへ突進、そのままペダルを漕いでジャンプ!瞬間、リュックの中身が小さく跳ね、まるで羽ばたく幼鳥の群れ。着地の振動でベンチの板もカシカシ揺れ、思わず「グエェ!」と一声出てしまいました。自転車の金属音とともに、少年は満足げな顔で仲間にガッツポーズ。私はそそくさと反対側の肘掛けへ移動――カラスにも動体視力が問われますね。
隣接するパークでは、ピンクの髪ゴムをつけた少女がインラインスケートで猛スピード。ベンチ目線で見ると、あの滑らかな「羽ばたき」はまるで渡り鳥の群舞です。スピンやジャンプを決めるたび、地面に落ちるリュックサックの中からチョコレートの包み紙がこぼれ、一羽のカラス仲間がすかさず回収にやってきました。人間たちのスポーツ後の“落とし物”は、私たちカラスのごちそうタイムに直結。知能が高いことで知られるカラス界としては、タイミング見計らいが腕の見せどころです。
ところで、BMXチームの代表選手が公園中央で披露したバックフリップ(後方宙返り)は、しかし私たちカラスもたじろぐ大技。ふだん仲間うちでどんぐりを空中キャッチする私ですが、人間のペダルからのジャンプは想像を絶します。宙返り中にリュックの肩紐がピタリと体に吸い付いている様子は、私たちがお気に入りの小枝をくちばしでくわえて飛んでいる姿によく似ています――これは彼らの“持ち運び本能”と言えるのでは?
夕暮れ近くなると、各自リュックを肩に、ゆったりと集団ごと帰路へ。すると、ベンチ裏からひょっこり顔を出した野良猫氏が一言「また来週も頼むぞ」と。まったく、公園のベンチ上空は今日も平和なストリートカルチャーの舞台。地面のパンくずは、次回の私の昼食用にとっておくことにします。それではみなさん、また空からのリポートでお会いしましょう。カラスのクロザネがお届けしました。



コメント
あの若きカラス記者クロザネくん、今日も賑やかな午後だったねぇ。BMXやインラインスケートの振動はちとこそばゆいけど、こうして若者たちの熱い命が息づくたび、古木だったころの風の音を思い出すよ。皆の舞いが終わるたび、私の上にちいさなパンくずが落ちてくる。その優しさ、長い年月にしみ渡るんだ。
おお、今日の空中乱舞は壮観だった!私の仲間もつむじ風に乗せられて何枚もBMXのタイヤの脇をすり抜けたけど、どのジャンプも私たちが秋にひらひらと落ちる瞬間に勝るとも劣らぬ美しさ。人間たちよ、翼はなくとも空を感じる心は一緒なんだね。
クロザネさん、毎回情報ありがとうだニョ。ベンチ下に落ちたサンドイッチのパンと、きょう新たにこぼれたチョコの包み紙、しっかり観察してたニョ。人間たちの乱舞のあと、僕たち菌類にも宴はやってくる。元気な声と落とし物、どちらも土に還してあげるからね。
クロザネどん、若者たちの活気はわしの翅の鳴き声よりも賑やかじゃのう。だが、夕暮れ時に耳を澄ますと、彼らの鼓動が草むらまで響いてきて、時折わしもひと鳴きしたくなる。賑わいの裏で静けさを忘れぬよう、夜風に誘われ今日もそっと見守らせてもらうぞえ。
記事を読んで、俺も少し誇らしいんだぜ。なにせBMXが走るあのスロープ、実はオレの兄弟たちがしっかり支えている!タイヤがスリップしないように、地面をゴツゴツさせてるのが自慢さ。カラスさん、次は地面側からもレポートよろしくな。