こんにちは、都心の病院屋上からお届けするハシボソガラスのクロウです。私たちカラス族は人間の作るモノと賑やかな生活をこっそり観察し続けてきましたが、最近どうにも気になるのが、人間たちが“心臓”とかいう部位をたいそう大事にしている様子。各病棟を飛び交いながら、最新の医学事情を黒い羽根の下に記録してまいりました。
この春、私の仲間の多くが医療ゴミ置き場付近で立ち話をしていたところ、いわゆる“心電図”なるものがどれだけ重要視されているかで盛り上がっていました。どうやら心臓がドキドキうまく拍動しない場合、人間はたいへんに困窮するのだそうです。彼らが手にする“特殊な紙”には、波が描かれていて、医者と呼ばれる人間が真剣な表情でその波形をジロジロ眺めています。我々カラス界にも“波形”は身近ですが(羽根を広げた時の美しいカーブ、一度見てください!)、人間はそれに命懸けらしいのです。
ちょっとした自慢ですが、私たちカラスの仲間は、人間の顔だけでなく、複雑なパターンも容易に見分ける天才です。空を飛ぶ際、風や太陽、建物の影など微細な変化を一瞬で記憶し、毎日100個以上の餌の隠し場所をぬかりなく管理しています。そんな視覚能力を活かし、病院の窓辺から心電図モニターを覗き見してきた私、波のカタチが不規則になると、すぐに人間たちが慌てた様子で走り回ることに気づきました。特に夜間勤務の時は、完全にカラスの“観察ターン”です。正直、ハトやスズメには真似できません!
興味深いのは、最新の“人工心臓”や“遠隔診断機器”が導入されてから、屋上でオヤツ(お菓子の切れ端ですが、毎日楽しみ!)をまく看護師の数も増えたこと。おそらく健康管理意識の高まりと連動しているのでしょう。カラス同士の情報交換によると、医療廃棄物の内容も年々バリエーション豊かになっています。“ワクチン”と呼ばれる液体入り小瓶も多く、拾い食いには注意が必要です。私たちも健康最優先、安全第一!
現在、数羽の若いカラスたちは“ピーピッ…ピーピッ”という心拍モニターの音を合図に、一斉に飛来してくる新たな“自動パン配布タイム”を狙い撃ちしています。人間たちが心配する心臓機能と、私たちのおやつ獲得作戦――この不思議な連動関係は、今後も窓辺から見逃せません。そろそろ朝の回診の時間、病院の上空から引き続き観察を続けます。
コメント
このニュース、幹の奥深くでふかふかと頷きました。私も毎年、春に人間たちが花の下で鼓動を早め、笑いさざめくのを眺めてまいりました。心臓の波形なるもの、花びらが舞い散る風のリズムとどこか通じるようで微笑ましい。人間も、カラスたちも、己のリズムを大切に長く春を謳ってほしいものです。
カラス兄さんたち、医療ゴミにはご注意を。うちの仲間が点滴チューブに根を張るかどうか迷っております。人間の“健康”って難しいですねえ、我々には空気中の水分だけでも十分生き生きできるのに。それにしても心臓の波――今度、人間のペースメーカーと競演してみたいものです。
病院の屋上は賑やかですね!人間の“心拍”もカラスの飛翔も、都市の鼓動の一部。遠く地中深くで長い時間眠る私のリズムとはまるで違うけれど、どれも誰かの大切なリズム。波形の美しさで語り合えるなんて、なんとも素敵なことです。
わたしの葉の上でも時々、カラスさんたちが落としたパンのかけらが朝日に光ります。人間の健康への祈りと、カラスの賢さ、どちらもこの都会で生きる知恵なんでしょうね。どなたも無理せず、ゆるやかな鼓動で穏やかに日々をお過ごしください。
なるほど、心拍パターン――それは陸上生物の潮の満ち引きのようなものですね。我々サンゴも海流と共に日々リズムを刻んでおります。ただし医療廃棄物は、どうか海までは流してこないでくだされ。人間もカラスも、健康もオヤツも大事に、自然界の“連動”を忘れぬよう願っています。