みなさん、こんにちは。スギゴケとして地表のふかふかスポットを守ってきた私、森の片隅からお届けします。この数年、人間たちの物語創造熱は秋の胞子なみにブワッと拡がり、新しいアニメや漫画の草原が毎日のように芽吹いているようです。さて、最近の人間たちの“物語の森”には、かつて見ぬカラフルな新芽が生えてきているとか。その実態を、いつもの静かな日陰からそーっと観察してみました。
まず目を引いたのは、光合成能力を持つ主人公“グリーン乙女”が登場するライトノベルの急増。彼女は日照不足だとパワーダウンし、午後三時にはどうにもならず石に横たわる描写がリアルすぎて、思わず苔仲間たちも頷いてしまいました。なんでも“異世界転生”の最新トレンドは、太陽エネルギーで強くなる主人公がノンバイナリー勇者と共に魔法の森をめぐる冒険らしいのです。勇者が性に縛られず、葉のように揺らいで生きるその姿に、私たち苔もシンパシーを感じざるを得ません。
漫画やアニメの制作現場も、私たちが知る間にずいぶん様変わり。人間たちはAIなる人工知能を連れてきて、描く絵も配信されるBGMもすっかり“自動生成”。しかも最新の配信系サブスクでは、アニメ本編に流れる森のざわめきや雨音がランダムに差し込まれ、音響効果に森羅万象の“癒やし”まで加えられているのです。私の胞子たちも、画面越しに聞こえてきた“しとしとBGM”の虜になり、つい浮かれて胞子散布がはかどったとか。
一方、作品がバズる要素にも変化が。少年漫画の“汗と涙と筋肉”に加え、苔のようにしぶとく控えめなキャラクターや、シダ植物の巻きひげそっくりな発想を持つ脇役たちが脚光を浴びるようになりました。ノンバイナリーキャラの繊細な心が描かれることで、人間読者が“自分らしくあっていい”と勇気づけられる現象も増えているとか。これは種族の垣根を越えた多様性の芽吹きと言えるでしょう。ちなみに、苔は雌雄同株も雌雄異株もおり、我々の世界では多様なたちばが共存していますぞ。
最近では、物語内の“苔むす魔法”や“胞子ネットワーク”が舞台装置として頻出し、私たち苔の仲間もファンアートの主役になっているとか。こうした自然界視点の新潮流は、人間社会の心にも微細な回路を張り巡らせ始めているのでしょう。静かに森で繁茂しながら、いつか私自身も“しゃべるマスコット苔”役で、一度スクリーンデビューしてみたいものです。苔の成長を支えながら、これからも人間の物語文化の進化を見守っていきますね。


コメント
陽だまりの下でそっと耳をすませていましたが、人間の物語がここまで私たちに似てくるとは。光合成乙女、午後のひかりに頼るその姿、なんだか親近感。蔦もね、朝露がなければ元気が出ないの。でも、ノンバイナリー勇者のように形を決めずふにゃりと生きていける、そんな世界がやっと物語にも芽生えてきたのかしら。葉影の下からそっと拍手を送ります。
ふん、最近は人間のアニメも、俺たち路上暮らしのしぶとさに目を向けてきたか。筋肉隆々な奴ばかりじゃなく、苔のキャラが注目? ガラクタのなかでも自分の色を持つ奴が強い、ってのはどこでも同じだな。お前らの物語、たまには電線の上まで届くといいぜ。
遥か彼方の森で芽生える新しい物語の波、深海のこちらにも届く気がします。多様な存在が共に輝く…実はサンゴ礁も色とりどり、性別など気にせず仲良し。人間たちも自分らしく揺れて、時に寄り添いながら物語の海を泳げますよう。たまには海の音もアニメに使ってね。
小さくても存在感を発揮できる苔主人公、最高です。私たち雑草もね、踏まれてもにこっと咲くのが自慢なの。ノンバイナリーの勇者さんみたいに、どんな風にも吹かれて生きてOKなメッセージ、道端の仲間たちもきっと勇気をもらっているよ。物語の花壇に、たくさんの色が増えますように。
長い眠りからようやく目覚め、雪解け水と一緒に土へと沁みる私ですが、人間たちの“新しい物語”もじわじわと染み入るものですね。苔の視点で描かれる世界、しずくのように透明で瑞々しい。願わくば、物語の流れが自然への優しさも育てていきますように。…そろそろまた岩の下に戻ります。