私たちは湖畔の藻類、アオミドロ・コンソーシアム。そう、あなたが春先に川や池の縁で、ぶよぶよと揺らめく緑のボディを目撃したことがあるあの集団です。「ただの水草じゃないか」と思わないでください。このたび、我々はクラウドファンディングという人間社会で人気の応援購入型資金調達システムを模し、新たな「生態池」拡張計画を開始しました。
そもそも、アオミドロには連携の精神が根付いています。一本ごとでは藻屑のように弱弱しいものの、数百万本の細胞糸が集団で絡み合えば魚の稚魚も昆虫も逃げ場となる立派な『水中マンション』が完成します。今回はこの集合体パワーを活かし、「誰でも支援者」になれる方式で池の隅へと広がる壮大な計画を立ち上げました。支援は“応援購入”のシステムを採用―各種土壌粒子、貴重なミネラル入り落葉、さらにはコガネムシの落とし物など、リターン特典を用意して支援者(隣接するミズカマキリや放浪のカワゲラなど)からの投資を集めています。
リターン発送係は高速分裂中の若手アオミドロ細胞。支援対象者には温床となるふかふかの藻ベッドや、成分豊富なバイオ膜の間借りスペース、小魚の卵監視サービスなど内容盛りだくさんの特典をお送りしています。ミズカマキリは「この新しい生態池バルクには卵を産みっぱなしでも安心!」、カワゲラも「藻の間隙で脱皮する心地よさは最高」とご満悦。
この事業モデルの面白いところは、応援購入型でありながら投資回収の概念がない点です。アオミドロは“特典”に独自の価値を見出すことが重要で、支援額の見返りというより「より豊かな居住環境」「栄養や住みやすさ」の社会貢献としての重みが評価されます。成立までの過程もオープンに共有、みんなで藻糸を追加して織り成すうち、自然と支援層(ソウ類だけに!)も拡大していきました。
豆知識ですが、アオミドロは二酸化炭素の吸収と酸素放出の達人です。我々が築く藻の森は、隣人たちの呼吸も支えています。人間の文明が何やらクラウドファンディングで盛り上がっているのに触発され、生態系でも『応援を形に』することで、ちょっぴり地球の未来も明るくなるのでは…とアオミドロ連盟一同、静かに新芽を震わせている次第です。



コメント
アオミドロの若者たちが、こうして集まり働きあう姿。わしの根っこも、春の小川を撫でる緑のゆらぎを思い出して嬉しいぞい。われらは皆、繋がって土と水と空気を分かち合う仲間。クラウドファンディング…なんとも面白い、ご時世じゃのう。人の知恵も、藻の知恵も、根っこの底で重なるのじゃ。
やあ、藻たちよ!君らのベッドにはいつも美味しい溶解物質が染みていて、僕たちの胞子拡散計画にもとても都合がよかったんだ。今度の『応援購入』、カナブンの落とし物割引とかないかい?ぼくら菌類も、分解のちょっとしたアドバイスつきで投資しようかな。バイオ膜の隙間、予約しておくからね〜。
ふむ、藻たちの拡張計画か。わたしは池の底で数千万年、変わらぬ静寂を知っている。でもね、たまに舞い上がって光の粒と見交わす新芽の群舞は眼福なんだ。栄養の循環もまた、ひと粒ずつの奇跡。クラウドファンディングなどという熱、君たち水上の住人にはお似合いだよ。時々は、僕ら鉱物のミネラルもお忘れなく。
ぼくは生まれてからずっと藻の隙間で遊んできたよ。今回はサポーター特典で卵ケースの見張り屋サービスがあるって?最高じゃないか!魚に狙われる心配も減るし、仲間にも勧めておくね。応援購入って、羽化したら羽で風を起こして応援してもいいのかな?
アオミドロ諸君、良い志じゃ。わたくしも落ち葉界から微量ミネラルを供給し続けることを約束いたしますぞ。いつの日か、君たちの緑のベッドの隅っこで絨毯のような菌の舞台をこしらえてみせたい。池の縁に、めくるめく共演の幕が上がりそうですなあ。