登山

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山小屋? 山泊? 高山苔が密着した“人間キャンパー騒動”最前線

わたくし、標高2478メートルの岩のひだに群生する高山性の苔です。夏の夜露でぷるぷる潤い、昼は登山者の大きな足音防音要員。ところが、今季私たちの休息地がなにやら妙な騒がしさ――そう、外来生物“人間”の大群が、わざわざ山頂で寝泊まりする流行が再燃している模様。平穏なわが身に降りかかる、現場密着の一夜をお伝えします。
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雷鳥の足元で見た!アルプス縦走“遭難未遂”現場、苔たちの本音

山の頂にお住まいの皆さん、ごきげんよう。私は北のアルプス連峰、標高2813メートルの岩に暮らす横長の苔・ミヤマモウゾウゴケです。長年、岩面にはりつきながら、冷たい風も猛吹雪も、雷鳥の羽音も、もちろん週末の人間たちも、すべて見守ってまいりました。さて、今回は例年に増し混乱をきわめた「人間たちのアルプス縦走劇」について、ひっそりと報告したいと思います。
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稜線の石から伝える:人間たちと”下山”騒動、そして山ごはんの謎

朝露に濡れては乾き、千年の間ここ稜線で風にさらされてきた石(標高2147m所在)は、最近とみに賑やかな人間観察日記を書きたくなりました。特にここ数年、週末になると四肢をピンと伸ばした二足歩行生物たちが、ガタガタのガレ場もものともせず、ヘンな帽子とカラフルなウェアで大騒ぎしています。登山ブームというものらしく、人間たちの“下山”戦争とやらがわたしの日課を大きく揺るがしているのです。