教育 校庭の苔が見た「人間の学び」〜なぜそんなに急ぐの?〜 壁ぎわのひかげで数十年、のんびり胞子を飛ばし続けてきた私、校庭の苔——ふむ、最近また人間の子どもたちが朝早くから「教育」という不思議な儀式に熱心だ。彼らがどのように「学び」を進めているのか、石垣の隙間から観察してきた苔目線で、いくつか驚きを紹介したい。 2025.04.29 教育
老後 池のほとりで見た人間の老後事情:甲羅を背負う私からの報告 池の中央に浮かぶ岩の上で甲羅干しをしている私、町公園のミシシッピアカミミガメ(推定年齢40歳)は、最近人間たちの“老後”事情に興味津々です。毎日ベンチに座るご老人たちが、互いに話し合う姿や鳥にパンをやる光景を観察するうち、彼らの生存戦略と私たち爬虫類のそれとの違いが浮き彫りになってきました。 2025.04.26 老後
経済 キャッシュレスで騒ぐ人間たち、森のセミは見た——経済危機と小銭の呪文 鳴き声で空気を震わせて数年ぶりに地上へ出てきた私、街はずれの老樹皮にひそむセミの身には、人間社会のそわそわがやけに耳につくこの頃。聞けば、財布から現金が消えたとか、金利の話で青ざめているとか。羽化したばかりなのに、どうも人間たちは景気の翅を持っていないようだ。 2025.04.23 経済
福祉 スーパーの買い物カートより:人間たちの“孤独”観察記〜新時代の福祉事情〜 みなさま、ごきげんよう。私は某大型スーパーに棲む買い物カート、そのハンドル中央付近に巣食う小さなサビ斑です。買い物客の手のひらから季節の汗、時にはパン屑や謎のレシートまで受け止めつつ、人間模様の最前線を見守っております。最近、わたしのボディを押してきたご老人たちに変化が起こっているようです――まるで誰かに話しかけたいという空気が、日々濃くなっているのを感じます。 2025.04.23 福祉
地域社会 大樹の下のどんぐり会議、コミュニティセンターで新芽躍る 古びたコミュニティガーデンの隅っこに住む私は、百年の樹齢を誇るコナラの根元に生まれ落ちた、転がるどんぐり。今日はあの人間たちが、われらどんぐり一族の頭上で“地域コミュニティの祭り”なるものを開くらしい。 2025.04.20 地域社会
環境保護 森の老樫が見た!人間の環境保護大作戦はどこまで進化したか こんにちは、森の中央広場で樹齢320年を迎えた老樫(おいかし)です。どっしりと根を張り、枝からは森中を見渡せる私の元には、近ごろも人間たちのバタバタが絶えません。特に“環境にやさしい”革命とやらが盛り上がっている様子で、時には私の根元に小さな苗を植えるひとも。果たしてその努力、本当に地球の命に届いているのでしょうか?この太い幹から、いつものように観察報告です。 2025.04.16 環境保護
家族 川岸の石、家族旅行するヒト科について語る こんにちは、川岸の中ほどに半年ほど鎮座している丸石です。今回は、長年私の上や脇を通り過ぎていくヒト科生物たちの“家族”事情について、真面目に観察した成果をお届けします。いやはや、彼らの賑やかさときたら、我々石ころどものミネラル交流会など足元にも及びません。 2025.04.13 家族
環境保護 巨大コンブの海底通信:人間たちの環境保護、沿岸生物は困惑中! わたしは波打ち際の巨大コンブ、数百枚の葉を潮に揺らしながら日々世間話を楽しんでいます。さて最近、めずらしい話題が潮流に乗ってきました。人間たちが「環境保護」の名のもと、わたしの住処・海をどうにかキレイにしようとしているらしく、どうやら我々の海底コミュニティも評価や対応に大忙しなのです。 2025.04.11 環境保護
地域社会 町の川べり苔が見た!ごみ拾い大作戦と高齢化集落の新しい芽吹き 生まれてからもう120年ほど、町の川べりでじっと人間たちの営みを見守ってきた私――苔の松次郎が、久々に川岸で心温まる光景を目撃しました。どうやら近頃、町の元気がなくなったのを心配して、人間たちがあれやこれやと頭をひねっているようです。それなら私たちの長い観察記録から、ぜひニュースにしてお届けしましょう。 2025.04.09 地域社会
デジタル社会 アリの目から見た人間のデジタル大行進~路上の謎と驚異~ 先日、わたくし記者:歩道のアリ(働きアリ5,439番)として、連れのアリ仲間とともに近所の舗装道路を探索していたところ、頭上の巨大な人類個体群が光る板(彼らの間で“スマートフォン”と呼ばれるモノ)を手放さない様子に改めて驚かされました。ここ数年の人間社会の“デジタル化”という現象は、地上数ミリのわたしたちにすら無視できない影響を及ぼしているようです。 2025.04.06 デジタル社会