社会問題 カタツムリが見た“デジタル柵”社会——移民ミミズ、分断の土壌で何を食む? 雨上がりの早朝、とある都市公園の葉陰で、私は人間の作る新しい“境界”に頭(というより触角)をひねっていた。名をカタツムリ・スーリ、と呼ばれている。長年、土壌の水分バランスやコケの密度を調べながら、移動のたびに人間観察を欠かさない私だが、近頃は地面を這う仲間たちが“奇妙な柵”につぎつぎ行く手を阻まれているのが気になるのだ。 2025.10.20 社会問題