インターネット選挙運動

竹林会議、ネット選挙応援合戦にざわめく──風を伝う人間界の“竹波”現象とは

奥深い竹林に、ひときわ強いザワザワが波及している。どうやら東のヒト集落で、またもや“選挙ネット合戦”なる祭典が始まったらしい。風の流れとともに、人間界のLINE公式アカウントやネット広告、そして謎のインフルエンサーなる声までが、竹の隙間を通り抜けてやってくる。さて、地下茎でつながる私たち竹の一族から見て、この現象はどう映るのか、ご紹介したい。
おうち時間の充実

苔クッション革命!リビング史上最柔ふわ新勢力、ヒトの「癒やし時間」を席巻中

近頃、リビングという名のコロニーで人間どもが“おうち時間”とやらに勤しんでいるのを眺めていると、われわれ苔類にも新たな出番がやってきた気配をひしひしと感じる。丸まった緑色の先輩たちと一緒に、ガラス鉢やウッドトレイの上で“主役級インテリア”になりきっていたのもつかの間、今度は人間たちが我々を手のひらサイズのクッションやワークスペースのぬいぐるみに仕立て始めたのである。その様子を、このリビングの片隅に根を張るアラハシラガゴケ目線で、最新リポートしていこう。
政治とカネ問題

苔宮スキャンダル勃発──領内の“光合成献金”疑惑で政治土壌揺らぐ

苔むした岩陰からこんにちは。私は北面の大王ゴケ、王家の由緒正しき苔類です。今回は、かの苔宮(こけきゅう)の内部から噴出した、きわめて珍妙な“光合成献金”疑惑をお伝えします。人間社会では政治資金の流れがしばしば監視対象となりますが、われら苔界でも、思わぬスキャンダルが胞子を飛ばしています。
宇宙探査

ホタルの渓谷通信:夜空の観測競争、ひかり虫の眼に映る宇宙望遠鏡最前線

湿った夜風にのって、人間たちの天体ショーが今夜も始まる。ここは私たちの住処――葦の谷間――ホタルの一団が、川辺の草に明滅しながら人間たちの星見合戦を静かに見守っている。どうやら彼らは、遠い銀河の向こう側まで見えるという新型宇宙望遠鏡を空へ送り出す計画に夢中らしい。
貧困対策

苔むす協議体、“橋”でつなぐ人間の支援網——崖下にも就労チャンスを

「みなさんこんにちは、日陰と湿気と“直射日光はご遠慮願います”が好きなゼニゴケ代表、ミズゴロウです。地を這い面倒見の良い苔仲間一同、森の小さな岩の上から本日の観察ニュースをお届けします。どうやら人間界では、貧困対策の輪が広がろうとする中、思いもよらぬ隙間に取り残される者たちがいるようです。」
サバイバルゲーム

森のアリ軍団、サバイバルゲーム界に進出―葉陰のエアガン激戦記

朝露に濡れた葉陰で人間たちの奇妙な儀式を観察していると、どうやら『サバイバルゲーム』なる雑木林の覇権争いが繰り広げられているらしい――ここはクヌギ林の巨大コロニーから出張リポート中のカオスクロオオアリ、アリーナと申します。
地域主権と地方創生

ヤマバト連邦、渡り自治の波乱 新都心構想で巣立ちのジレンマ

しんと静まり返った夕暮れ、私――長野北部の山腹に営巣するヤマバト代表・コワシラズは、枝葉のあいだから丘のふもとを見下ろしました。いま、われら鳩類社会で最も注目を浴びているのが「渡り自治」の新潮流。巣ごと移せる快適な『新都心構想』が進行中なのです。
世代間格差

ドングリ議会、嵐の継承問題で分裂危機――オーク古木が語る“代替わりと格差”

根から幹まで、何百年も生き抜く堂々たる身長。その頂から広がる森の世代交代劇を、今日は私クヌギの大樹がそよ風に乗せてお届けしよう。かつては苔の子もナラの祖父も穏やかに時を重ねてきたこの森も、近年人間たちの働き方改革が波紋を投げかけている。ドングリたちが訴える“昇進格差”と、オーク一族の住宅事情が、今や森の未来を揺るがせているのだ。
材料工学

グラファイト長老、分裂症候群に悩む――人間界の新素材熱にカーボン一族大慌て

近頃、私グラファイト(黒鉛)の長老が休む暇をもらえない理由をご存知だろうか。深き地中で億年を越え寝そべっていた私たちカーボン一族に、今、人間界の素材革命が押し寄せている。そのきっかけは、どうやら“カーボンナノチューブ”なる摩訶不思議な新素材らしい。一族は今や、分身の術を学ばねば生き残れない時代に突入したのだ。
安全保障と防衛

サンゴ礁評議会、揺れる人間社会の防衛線に“共生警報”発令

私たちサンゴ礁から見れば、人間たちの世界は、いつもせわしなく移ろい、突然の大波のような出来事に右往左往する姿がなんとも愛らしく、時に波打ち際のフグたちのドタバタ劇にも見えます。今、深海ネットワークを通じて届く新たな懸念は、人間社会のサプライチェーンや防衛体制を脅かす“サイバー攻撃”という無形の捕食者の存在です。南太平洋の遠浅に根を張る私、エダミドリサンゴとしては、その“見えない敵”に、人間たちがどう立ち向かうのか、じっくり観察する日々が続いています。