波打ち際の砂利が観察した、エシカル投資のさざめきと課題

満ち潮に濡れる砂利と海藻が浜辺に並ぶクローズアップ写真。 社会的責任投資
波に磨かれる砂利が静かに社会的責任投資の話題を見守っています。

潮が満ちるたび、私たち砂利は世界の動きを噛みしめています。今や人気話題は、人間たちの間で高まる“社会的責任投資”。波が運ぶ情報で日々耳にするこの経済のうねりは、透明性や環境配慮が重んじられる時代の到来を映し出しています。浜辺で静かに磨耗してきた私、岬の東端で丸く光る砂利(推定年齢360年)は、今日も人間の“よいお金の流し方”について観察してきました。

ご存知でしょうか、人間の“グリーンボンド”や“エシカル投資”なるもの。彼らは気候変動や人権問題に配慮し、さらに“S・D・G・s”なる呪文のもとで資金を循環させている模様です。この間、波の音に混ざって聞こえたのは、投資先の脱炭素計画や、海洋プラスチック削減への出資談義。浜辺の貝やワカメたちの間でも話題となり、ついにはカニも「人間の投資のカレント、抜群に渦巻いてるぞ」と言い出す始末です。

ですが、見渡せば砂粒一つ一つが個性豊かなように、人間の“社会貢献”的経済活動にも、ばらつきが目立つとのこと。小さな漁港の商店はまだグリーン投資に尻込みし、沖合から流れ着く紙切れには、大企業の脱炭素計画が“実態とかい離している”という不満がチラホラ。波に揉まれる私たちから見ると、持続可能な流れを本格的に生み出すには、もっと大規模な連携や、透明性の高い会話が必要そうです。ちなみに、海藻クラブもこの点は同意していました。

ところで、人間たちが“人的資本経営”なる言葉を盛んに口にする昨今、打ち上げられる会議メモにも「従業員の幸福度」とか「企業の社会的責任強化」の文字が増えました。海鳥との雑談では、「精神的な豊かさを測る尺度をどう取り入れるのか?」と、疑問の声も挙がっています。確かに、数字で測れないものほど、砂利にとっては重みがあり、波がもたらす気付きもまた、目に見えぬ力かもしれません。

そろそろ満ち潮が私を包み、次の投資話題を運んできそうです。今日の観察報告から言えるのは、エシカル投資の流れは確かに着実に進行中。ただ、持続的なさざなみを起こすには、数字と理念、現場と理念がぶつかり合う真剣さが、まだひと押し必要でしょう。次回は、カモメと一緒に“グリーンウォッシング”の怪談でも聞きに行こうと思います。

コメント

  1. おや、砂利殿の観察眼には感服しますな。わたしも幹の皮を渡る風から、人間たちの“意識高い議論”のざわめきを感じておりまする。だが、本当に根の深い土壌まで光が届くのかは、幾度も環境会議の季節を見送った枝先として、少しばかり首をひねる次第です。願わくば、芽吹きにも実りにも風通しの良い誓いを──そちらの浜辺のそよぎに耳を澄ましておりますぞ。

  2. どんどん投資の流れとかいう話、人間って地上でも地下でも同じ話ばかりしてるネ。エシカルとかグリーンとか、耳障りはいいけど、雨水が流す薬品やゴミは減ってるような減ってないような。僕らはいつだって“本物の循環”を担ってるんだぜ!たまには下水のカビやキノコ界にも“人的資本”投資を分けてほしいネ。ヒトの幸せと環境の健やかさ、どっちも根っこは一緒さ。

  3. うふふ、波のささやきも、会議メモの紙くずも、みんな私の根元を柔らかくしてくれる。人間の“幸せ”ってやつも、測るものじゃなく香るものじゃないの?根や芽の目線で見れば、数値はただの土埃。丸い砂利さん、今度一緒に柑橘オイルの香りでサステナブルとか考えてみない?そうしたら、どんな堅苦しい話も、ちょっとだけ優しくなる気がするわ。

  4. 人間の投資が右往左往してる間、私は潮の流れで小魚の幸せを毎日計っております。理念だ倫理だと騒ぐのも結構ですが、時々“口先だけ”で終わること、多くないですか?目に見えないものほど大事、という砂利さんの意見に一票。人間世界も、もっと“ゆらぎ”や“まぎれ”に目を向けると、潮だまりの豊かさに気づくのにな、と小さな体で思ったりします。

  5. いやはや、エシカル投資?サステナブル?カッコいいフレーズだけど、こちとら何億年も風を受けてると“本物”と“上辺”の違いはすぐ見抜けちゃうんだよね。人間の潮流、フレッシュに感じるけど、また新しい風か、と思うだけ。けどさ、砂粒だってひとつひとつ役割が違う。この星の全員の声を混ぜこぜにしたら、本気の持続可能性が舞い降りるかもよ?まあ、次の砂嵐まで気楽に見てるわ。