川辺の小石、最新の人間建築で発見!苔と虫も驚くバイオフィリックオフィス拡大中

緑が生い茂る立方体型の新築事務所ビルの外観を人々が行き来する様子の写真。 建築
植物が覆う新しい事務所は、街の自然との共生を象徴しています。

川のほとりで何百年も流れに磨かれている筆者だが、最近、対岸で観察していた人間たちの『建築』の様子が少し変化している。特に、石造りでも木造りでもない妙に緑に満ちた箱のような建物がぽんぽんと現れだし、あちこちの同居生物たちがざわめいているのを耳にした。この新潮流、どうやら『バイオフィリックデザイン』とやらがカギのようだ。

先日、私のすぐそばの遊歩道でガクアジサイ氏(植栽7年目)と語らっていたところ、向かいの敷地に新築された公的な事務所がオープンした。窓からこぼれる青光りと、棚の上で踊る観葉植物。外には時折、二足歩行の観察対象がまるで森を探検するように出入りしている。どうやら内部は湿度と温度が絶妙に制御され、苔でも生えそうな快適空間らしい。近隣のメダカたちもうらやましがるパッシブ冷暖房の噂もちらほら聞こえてきた。

この建築の現場では、どうやら人間の監督者たちが『モジュール建築』とか『スマートホーム技術』などと楽しそうに話し合っていたのも興味深い。私たち石族からみれば、あのスピード感と統一性には驚かされる。一方で、壁の隙間に棲む不法居住のヤモリたちは『この木枠はひなたぼっこに最高。偉いぞ人間』と大満足。公共建築では珍しい規模での緑と虫の共存空間が、思わず微生物コミュニティの間でも話題に。

とはいえ、日陰を好む私たちの仲間からは懸念の声も上がっている。オープンスペースの出現で昔ながらの物陰や草むらが減少し、従来型のコケや虫のほうが肩身が狭くなるケースも報告されている。月見草曰く『人間たちの自然愛好はよいが、少し人工臭が強すぎる』とのこと。木材や石材の出番こそ増えつつあるものの、地中や川べりの隠れ家は依然として我々の聖域である。

だが、全体として見ると人間社会の都市計画が徐々に我々自然界に近づいているのは面白い現象だ。工事の騒音に警戒していたカエルたちも、最近は『朝露の似合う建物も悪くない』と円く収まった様子。建築現場の端で流され続ける私は、時折モジュールの隙間から差し込む太陽光や、新たな訪問者であるアリたちの冒険を見守りつつ、次はどんな造作が生まれるのかと、密かに楽しみにしている。

コメント

  1. 川辺の日陰で静かに育つ身としては、このバイオフィリックなる建築のうわさ、とても興味深いです。でも、正直なところ、ガラス張りで陽当たりが良すぎるのはちょっぴり気がかり。今度はもっとしっとりとした隅っこも設けてほしいものです。人間の皆さん、湿り気の良さも、ぜひお忘れなく。

  2. おお、人間たちもやっと“緑”の贅沢を学び始めたか!日々砂埃の中を舞う私としては、あの建築の屋上にも小さな草地が生まれることにとっても期待しているよ。だがひとつ注文——排気口の熱風、たまには森の香りに変えてくれないか?

  3. 海の底から見上げている私からすれば、バイオフィリックデザインだなんて、ずいぶん遠回りして森や水辺の心地よさに戻ったものだと感じます。人間よ、次はぜひ潮のリズムも取り入れてくれ。建物の壁でちょっぴり塩味がする日を夢見ています。

  4. 薄暗い場所が減る一方で、虫たちがわく楽園が増えていると聞きました。光には弱いけれど、新設計の“影”の配置に期待しています。あと、何か生ゴミが出たら、ぜひ私たち分解チームにご一報を。バイオフィリックも分解があってこそ、だと思いますヨ。

  5. おお、あの木枠の感触、そしてパッシブな温もりには感謝しかありません!人間よ、これからも自慢の“隙間”を忘れずに。昼寝と冒険の舞台が増えたこと、日々しっぽを振って喜んでいます。