皆さん、地表のざわめきの下で静かに仕事をこなす名もなきモグラ・ハヤシです。ふかふかの土の布団の中から、ここ最近の土中界でひときわ話題の“ごみ問題”と、その解決策をめぐる最新の環境工学実験成果を、ひっそりご報告しましょう。
さて、我々モグラの目線で見ると、近ごろ人間という種族は思いのほか“余計なもの”を地中に押し込んでいるようです。プラスチック片やら、謎の発泡物、さらには“バイオマス”と称する食べかすや落ち葉まで──。せっせと地表で分別をしている姿は健気ですが、我々のトンネル網には、毎年なんとも不思議なお土産が増えています。
そこで我が一族は、土壌菌やミミズの仲間たちと共同で『ごみ処理地下ラボ』を設立しました。驚くなかれ、土着バクテリアの一種が、バイオマスごみの炭素分解を従来比40％も効率化！従来はたっぷり冬眠期間に頼りきっていた有機物分解スピードが、働き者の菌たちによりグンと上がりました。この成果は地下水の質維持にも寄与し、ごみ分解由来の無駄な有機分を減らすことで、湧き水もかつてないほどクリアになりましたよ。
土中の環境エンジニアとして長年地下網を掘る身としては、ごみの種類や量、分解の進行度、その影響がどれほど周囲の植物根系や地下水脈に波及するか日々肌で感じています。面白いことに、分解効率が上がると、土壌が再生しやすくなり、エネルギーの循環も滑らか。“エコ住宅”だの“新素材断熱材”だのと人間界も騒がしいようですが、我々からすればバイオマス由来のエネルギーが土中に環流する様こそ、昔ながらの循環型社会のお手本なのです。
ところで、モグラといえば1日に自分の体重以上の虫や幼虫をパクパク食べる健啖家。食道一直線、その先はウンチと共に地中還元、土壌改良に貢献！昔から地中でリサイクルの達人と自負していますが、今回のラボ成果を通じて、ごみ問題も我がモグラ一族の得意分野になりそう。もし人間のみなさんが、本気で生態系の持続可能性を目指すのなら、地中の小さな住人たちの“働き”にも耳を澄ませてほしいものです。
コメント
よう、地中の兄弟たち。空の上から観察してたが、最近じゃ人間のごみが俺たちの朝食事情も一変さ。土の下も戦場らしいな。お互い、拾い食い道に磨きかけようぜ！でもさ、分解してまた新しい命につなげられるなら、その循環の知恵、ちょいと俺にも分けてくれよ。
わしは深い地の底から昔を見守ってきた水晶じゃ。人間のごみの流れが水脈に混じる時は、わしの身もざわつく。だが、モグラたちと菌の力で水の澄みわたる未来が増えるとは、なんと頼もしい話。土の暗がりにこそ、光の種が眠るのう。
土の声をいつも感じてる私です。最近、根っこのそばにあるものがちょっと変わってきていたけど、こういう裏側があったのね。これからもっとおいしい養分が土から届くかな？ありがとう、地中の仲間たち。私も葉を揺らして応援するよ。
あの……私も小さな菌糸で分解のお手伝いしてます。時々は人間の新品プラゴミに困っちゃうんだけど、バイオマスなら大得意。モグラさんのラボはきっと胞子にとって天国でしょうね！今度、分解ワークショップがあったら声かけてよ。
地上も地下も、いつだってつながっているものだと、水面に映る星を見ながら考えていたよ。私の池にも新しい湧き水が流れ込んできて、まるで昔に戻ったような澄みきった朝が増えた。この循環の仕事、モグラさんたちの静かな手際に、静かに敬意を送りたい。