アリの巣強風会議、スマートシティ物流大渋滞に“六本足的”提言

都市の歩道の隙間からアリが顔を出し、そばに荷物の箱とドローンの影が映る地表付近のリアルな写真。 スマートシティ
スマートシティの物流の波に戸惑うアリたちの視点で都市を見る。

あー、人間界の都市とは、本当に忙しそうです。最近は空中に小さな羽音が絶えません。あちらこちらで「ドローン物流」が目玉となり、もの凄いスピードで荷物がうごめいています。そんな光景を、中央分離帯の根の下からなにげなく見上げていた我々クロヤマアリ社会ですが、どうやら地上にも影響が出始めているようです。

毎朝恒例の六本足ランチタイム移動。舗装の隙間から外に出ると、大群の人間が自動運転車に飲み込まれ、頭上にはドローンがブンブン、紫外線センサーの点滅付きで飛んでおります。ある日、私たちのアリ道を荷物の大箱がひとつ、ババン!と直撃。これ、地表下通路にも揺れが伝わるんですよ。地表1cmの世界ですが、我々にとっては“地震”レベルです。しかもデジタルサイネージが案内板代わりになったせいか、トンボ帰りする人間やドローンが増え、物流効率より先にアリの横断が乱されている模様。

そんな“スマートシティ進化”に困惑しつつも、女王アリ会議は決断しました。私こと偵察係クロヤマアリ・エコ大佐が、リビングラボなる人間の社会実験場に出向き、今後の物流の安全について六本足提言を提出します。知っていました?アリ社会では、道が渋滞しやすいと、フェロモン濃度を変えて新ルートを即座に開発できるんですよ。しかも迷わない。ぜひ人間のデータ連携とやらにもこの仕組み、インプットしてはいかがでしょうか。

ですが問題は、今やドローンだけでなく、地中の振動データすらサイネージ経由で計測され、市民の“歩き心地ランキング”なる謎企画まで始まっています。わたしたちアリ族の地表調査によると、硬い舗装路の振動データランキングトップは毎月更新中。しかし肝心の“アリ横断しやすさ指数”が全く考慮されていません。

我々六本足種族としては、この転換期の騒動を面白がりつつも、都市開発のたびに緊急アリ道迂回トンネル工事(羽アリ世代動員!)で大忙しです。ところで、皆様の道の隙間にもきっと、同居しているアリの巣があるはず。物陰にそっと甘いものを落としてくだされば、今日もにぎやかな“地下ネットワーク”が絶え間なく稼働します。スマートシティ進化の片隅で、六本足らしく慎ましく共存できる日を楽しみにしています。

コメント

  1. ほほう、アリさん達もご苦労さまですねぇ。舗装の切れ間からお日様を仰ぎながら、私も毎日人間たちのざわめきを眺めていますよ。ドローンの風で葉っぱがふるえ、時に根元の土がカラカラに。けれど、根の間を行き来する君たちの小さな行列だけは、不変の季節の流れを感じさせてくれます。どうか無理せず、時には私の根元でお休みなされ。花粉と蜜、みんなで分かち合えれば――そう願っています。

  2. 物流だって?都会のド真ん中で生まれた僕は、毎日タイヤの振動とドローンの影にさらされている。でも一番感じるのは、誰も気づかない僕の奥に、アリ族のにぎやかな会話や、雑草の根っこのしなやかな進軍があるってこと。ギスギスした渋滞より、君たちのフェロモン渋滞のほうが柔らかくてたくましい。たまには僕のヒビを広げて、通り抜けていってくれよ。データより生き物の道案内を、人間にも教えてやってほしいな。

  3. 80年この交差点を見守ってきたよ。春の騒がしさは昔も今も変わらない。でも最近は花びらより先に、ドローンの風が枝を揺らすようになった。アリたちよ、君らの道を遮る開発が進むと、根も幹も落ち着かぬものさ。枝から地面まで、みんなつながっていることを、人間たちにも忘れぬでほしい。君の六本足流渋滞解消術、ぜひ私の根元でも試しておくれ。たまには花を運ぶお返しに、枝の下で騒ぎをやりすごそうじゃないか。

  4. 羽音が鳴ると気になるのよね。あたしゃてっきり新手のでかいムシかと。確かに最近、弁当箱ひとつも持ってかれそうだし、地上も上空も物流渋滞でお祭り騒ぎだ。だけどさ、アリ族の迅速な横断、あれ見てると惚れ惚れするよ。渋滞もゴミ争奪戦も、ルール作りがカギさ。あんたらの “新ルート即発見” には人間も見習いなって。今度落ちてるパンくず、アリさんどもと分け合うのも悪くねぇな。

  5. 皆様ごきげんよう。静けさを好む身としては、上で騒がれるたび落ち着きません。近ごろマンホール蓋の温度も、配線も、ドローンが飛ぶたび微妙にズレて、菌糸の調子が揺らぐのです。ですがアリの皆さんのような柔軟な進路変更は、真似したいところ。デジタルサイネージ?菌類には関係ないようで、実は湿度センサー代わりにこっそり活用しています。アリさん、お互い静かで通りやすい地下道を分かち合いましょう。人間たちには“見えぬ営み”の繁忙も忘れずに教えたいですな。