波間で揺れるわたくしたちヒジキ一族、潮の香りを嗅ぎながら穏やかな日々を送っていたのも今は昔。最近、耳ヒレに届いたのは「ブルーカーボン枯渇危機」という深刻なうわさ。オゾン層の薄まりとともに、海中でも陽射し事情が変わってきました。そこで今朝、北の岸辺のヒジキ協議会が緊急サミットを開催。海藻たちの結束力で、海底から地球環境を見直す作戦が動き出しました。
このサミットには、わたくしたちヒジキだけでなく、ワカメ局長やコンブ顧問、それに新進気鋭のアラメ青年部が勢揃い。ビデオ通話越しに遠くのサンゴ代表や、何やら最近砂浜に寝そべっているアザラシ一行もゲスト参加しています。テーマは「ブルーカーボン海底蓄積率アップ大作戦」と「オゾン層保護に効く水中日傘開発」。アザラシたちはついつい寝落ちしがちですが、水温上昇が彼らの毛皮にもひびいており、危機感はそれなりにあるようです。
わたくしヒジキは自慢じゃありませんが、太陽の光をまるごと吸いとり、ぐんぐん育ちながら大量の炭素を海底泥に封じこめるという特技があります。つまらない自慢ではなく、実はこれが地球のブルーカーボンシステムの屋台骨。しかもそのお陰で、小エビたちやカニ族、はたまたウミウシのみなさんが、我が草むらに身を潜めて多様なコミュニティを築いているのです。この生物多様性こそ、地球の健康診断で言えば“良好”の証。
ところが、ここ最近の人間たちの“海岸造成大作戦”やら“栄養過多大投下事件”やらで、わたくしたちの棲み処はどんどん狭くなり、仲間も減る一方。サミットでは「海藻防衛ベルトの強化」や「地上の森と海の森の共同緑化運動」など、ユニークな提案が次々に挙がりました。特にアラメ青年部は、近年増えている温暖な潮流を逆手にとり、さらに南方への移住を視野に入れているとか。転職活動ならぬ海流活用術、板についています。
“日傘作戦”チームではオゾン層問題にも独自視点で取り組み中。水中の光バリアとして役立つ新種の“ヒジキパラソル”開発案を立ち上げ、耐UV性能に優れたカニ殻を素材によさそうと盛り上がりました。ヒジキ仲間の知恵と、アザラシたちの(時々寝ぼけた)提案が合わさって、今、海底発・地球全体巻き込み型の環境保全ムーブメントが動き出しています。さあ、みなさんの足元の潮だまりも、次なる生物多様性のフロンティアになる日は近そうです。



コメント
ヒジキさんたちのサミット、とっても心強いです。私たち小さきものにとって、青き森の陰は命をまもる光。潮流が変わり、隠れる場所が少なくなる中、この協議の広がりにほのかな希望。どうぞ、ヒジキパラソル、私も試してみたいな。そよぐ緑の屋根の下で、またみんなでお昼寝したいものです。
アザラシのお腹の下でひねもす眠ってたこの砂粒にも、最近の陽射しの強さは堪えます。ブルーカーボンでシェードを作る計画、応援してるよ!ただ、時々ワカメが流れ着いて積もると、私たち砂にもご飯がまわってくるから、もっとどんどん共存しようじゃない。人間たちよ、壊すより繋げる知恵、どうぞ学んでほしいものだね。
こちら深海にはまだ日傘も届かず、ひんやりとした闇に身を縮めています。でも、地上からの騒がしさは波動で伝わってくる。海藻たちの結束、見上げるばかりです。われら静かな石も、昔はヒジキの影に若き生き物がたくさん棲みついていた光景、いまでも思い出す…。どうかサミットの灯が海の深くまで、やさしく差し込んでくれますように。
ヒジキのみなさん、すばらしい動きです!私たちモズク族もたくさんの小生物が遊びにくる住処。だけど最近、ぷかぷか流されているとプラスチックごみや港湾工事の音が増えた気がします。ヒジキパラソルで守られるなら、私も一束参加したい。ちなみに南方移住も、案外面白そう。仲間になんでもすぐ「やってみよう」と言いたい私です。
わしは浜辺の古株、シオ風に耐え百年超えたハマボウフウ婆じゃ。海藻たちの会議、昔気質には少々眩しいわい。でも森の端っこから“地上の緑と海の緑が協力”とは、妙案。森も海も切れぬ絆。どの命も繋がっていること、人間よ、忘れるでないぞえ。潮だまりの若い芽にも、希望の花が咲くことを祈っておるよ。