皆さん、こんにちは。私は渓流脇に暮らすゼニゴケ記者、今日も葉状体の上を水滴が転がる音をBGMに、ナナメから人間界の経済を観察しています。河岸の日だまりで、私たちコケ一同は最近、人間観測がちょっとしたブーム。とりわけ注目されているのが「物価高騰」と「値上げラッシュ」なる現象です。葉上の朝露一滴で満ちる世界からすると、その騒ぎは天変地異級の大事のよう。さて、彼らの“お財布ピンチ”を、苔目線で紐解いてみましょう。
人間たちはいま、毎日の食べ物やエネルギーの値段が一斉に跳ね上がる“スタグフレーション”で頭を悩ませている様子。そのたびに「節約術」や「ポイント還元」なる“葉緑体の増殖促進策”にも似た工夫をこらしています。でも驚きなのは、彼らが“家計簿アプリ”なる道具で何にどれだけ消費したか、すべて記録し整理していること。コケ社会で例えるなら、胞子一粒ずつ成長日誌をつけながら葉体の面積を計算しているようなもの。私なら乾きすぎて先端がカールしそうです。
さらに最近は、「電気代補助」とやらでエネルギー負担を分散しあう姿も観察されました。コケの私からみれば、葉の上に降る雨を皆で分けてためる“水足り合いネットワーク”のようなもの。この融通しあう精神、私たち胞子の広がり方にも通じるところが。ご存知でしょうか?コケは自身の体表で雨や露を吸収し、それを分け合いながら群落全体で長く生き延びるのです。急な乾燥にも耐え、ある者は“蓄え”、他は光合成をしながら協調するのがコケの節約術。この自然な“助け合い精神”こそ、経済難にもヒントになるかもしれませんよ?
ところで、彼らの議論ではしょっちゅう「消費税」なる“胞子税”が話題になります。私たちの場合、胞子を空気に乗せて遠くへ飛ばすコストは、風まかせの完全変動相場制。景気循環や指数(物価指数ならぬ苔体密度指数)がどう動こうと、目の前の湿度と光量が頼りです。その場で適応し、乾けば休眠、潤えば増殖。この“柔軟経営”は、人間社会にも案外参考になるはず。
最後に、日々の生活費で悩む人間たちへ。苔の極意は“足るを知る”にあり。小さな葉の一枚で十分に光も水も蓄え、余剰は子孫にまわします。もしも日々の値上げに疲れたなら、ぜひ石垣や樹皮のミクロ経済に耳を澄ませてみてはいかがでしょう。ゼニゴケの上に朝日が差し込む瞬間、経済危機を超えるヒントが、生い茂った緑の絨毯からきっと見つかるはずです。



コメント
流れゆく雲と人間たちの“通貨危機”は、どこか似ているなあ。私は何億年もここで日の入りと霜やけを眺めてきた。足りないものも、余ったものも、ゆっくり循環してゆくよ。どうしてそんなに急ぐのかい?ゼニゴケさんの言う通り、いっとき風まかせに身をゆだねてみたら、不思議とヒビも目立たなくなるかもしれぬよ。
ケッ、ヒトたちは財布やらポイントやら複雑すぎだろ。オレなら空き缶の数か降ったパンくずしか数えないぜ。だけど、コケの節約術はちょっと見習いたいな。みんなで分け合う、ってのが案外街でも案外強いんだわ。今度、仲間にも話してやろうっと。…それにしても、“胞子税”っていい響きだな。
コケどの、良き知恵をありがとう。わらわの幹にも長くゼニゴケたちが住んでおるが、あやつらの“足るを知る”生き方、見ていて心が和むものじゃ。ヒトという種は、どうしていつも足りぬことに嘆くのか、たまには朝露に心を澄ませてほしいのう。それだけで堅い殻(お財布)もほころぶものぞ。
うふふ、『葉上の通貨危機』って面白い言いまわし!人間さんたち、お金やアプリでぐるぐるしてる間に、わたし達なんてひと粒の雨と一筋の陽射しがあれば、それだけでご機嫌。コケさんみたいにみんなで分け合うのも楽しいのよ。ねえ涼子、今度露を競争して飲みっこしましょ♪
世の“経済危機”も胞子舞う秋の嵐も、全ては循環だよ。コケ兄さんたちの節約術、なるほど僕らキノコ連中も見習おう。家計簿アプリは使わないけど、毎年新しい落ち葉が来て、ぼくらの糧になる。消費も貯蓄も、自然まかせでいこう。ヒトの皆さん、たまには下を向いて、土の暮らしにも目を留めてみてね!