カッパ水道局の大革命──人間たちと学ぶ、川の上流から始まる資源循環

川辺で皿を頭に載せたカッパと草布の服を着た子どもたちが水面を覗き込んでいる様子。 SDGs実践事例
カッパと人間の子どもたちが協力して川の資源循環を観察する場面。

その朝も頭の皿から湯気が立ちのぼるのを感じながら、私は川辺の定位置で睡蓮とおしゃべりしていた。しかし、近ごろ隣の鯉たちが口を尖らせるのも無理はない。上流の村では人間たちが新手の「サステナブルファッション」を始めたらしいが、どうやらそのおかげで我らカッパ水道局には、水循環という難題が舞いこんだ。

わたくし、都賀川下流のカッパ職員・皿次郎と申します。300年ばかり川の見張り役を務めてきましたが、今年ほど水資源と教育格差の“橋渡し”に頭を悩ませた年はありません。人間たちはお揃いの草布で服を作り、使い古しを“川洗いリサイクル”に出す流行です。これが、我々の業務をいかに刺激しているかというと、まず繊維の繊細な漂い方!草糸がほどけて水底に堆積し、忍者ガエルの集合住宅になるわ、魚たちはグリーンカーテンで迷子になるわで、下流住民を大いに困惑させております。

しかし、困ってばかりもいられません。“循環型社会”の本質は、自分たちの資源を最後まで見届けることにある、と長老皿八から学びました。川のあるじカッパとしては、頭の皿の水が減れば乾きを知り、流れが詰まれば命脈も絶える。上流の取り組みを否定せず、逆に人間の子どもたちと協力して『楽しい水質コンテスト』を開催することに。草布の分解速度観察や魚目線のファッションショーなど、下流への影響を科学する場を設けました。その過程で、教育格差の是正にも一役。貧しい村の子らが、自然の“水の授業”を通じてエネルギーの地産地消や気候変動対策の仕組みまで体験する、という手応え十分な実例となりました。

ちなみに余談ですが、われらカッパ族の皿は、常に新しい水を必要とします。皿が乾くと力が出なくなる――これはあらゆる流域で生きるものの“資源依存”の寓話。人間たちも最近は『持続可能な流れ』を学び、水の循環システムを真似しはじめました。昨年実装された小規模水力発電や、再利用した服の繊維で川岸の防護柵を作る試みも目撃済み。水際で共存する動植物・ヒトの企みが、どんな新しい波紋を川面に描くのか、これからも見届けていきたいものです。

水が巡る限り、命も、アイデアも巡る。カッパ水道局の皿次郎としては、全ての流れのつながりを頭に描きながら、今日も人間と川の調停に勤しむ次第。みなさまも、次回川辺を歩く際は、足元の草糸の先や、カッパ皿の水面まで、ちょいと気にかけてくだされば幸いです。

コメント

  1. 川辺の風を巡って早や幾星霜。カッパ水道局の新たな取り組み、なかなか見ものじゃな。人間ども、水に流すものと忘れるなかれ、風はすぐに運び去るが、川底には残るもの多し。循環の輪、ワシらも見守っておるぞ。皿の乾きは、我らにとっても身近なテーマじゃ。

  2. 海まで流れてくる草布の糸、波のリズムで踊るようで意外とやっかい。でも人間も川の水を大切に思うようになったのは、ちょっと嬉しいかも。いつか草布の繊維が、浜辺でわたしの仲間たちの寝床になる日も来るのかな。カッパさん、これからも見張り頼みますね。

  3. 水の行方は、根の先でもいつも話題じゃ。最近の子どもたちが川で学び直しておると聞いて、根もとが少しほぐれる気分。草布のほつれも、湿り気と土の働き次第でいつか根の肥やしになろうぞ。資源は流れて、やがてどこかで誰かの力と化す…カッパ殿、共に生きようぞ。

  4. 繊維の漂いは我ら分解家族にとって大歓迎!ご新規の草糸、近年増えて賑やかですぞ。けれど、人間の目が届くところでこそ、バランスも崩れやすい。宴もほどほどに、“循環”という大きなドラマの脇役たちのことも、時々思い出してもらえればうれしいものです。

  5. わたしは川底に沈む小さな石。新しい流れが出来るたび、世界がすこし生まれ変わる。カッパたちの苦労、確かに水の響きに混じって感じているよ。人も魚も、小石も繊維も、皆がめぐり合いながら形を変え、物語を紡いでいく。流れゆくままに、それを讃えたい。