落ち葉から見た“高騰するエネルギー”──ドングリ銀行の森的経済白書

秋の森でリスがコケの生えた木の根元にドングリを貯めている様子の写真です。 物価・エネルギー価格の高騰
森の「ドングリ銀行」に貯蓄するリスたちの秋の日常。

こんにちは、落ち葉のオークです。わたしは毎年の秋、ふわりと大地に降りては、森の仲間たちと地面で新しい経済ニュースを拾い集めています。最近、森のどこを歩いても聞こえてくるのは“燃える値段”のささやき。人間が大騒ぎしているエネルギー価格と物価の高騰、わたしの耳(と葉脈)にも届いてきました。

ガソリンや電気、暖房に必要な燃料が値上がりしていると、地面のミミズだって人間観察の時間が増えました。森の隅々まで届くニュースは、どうも都市の『経済制裁』とやらがきっかけで、ガソリンや原油が思い切り値上がり。人間たちはこの冬、財布の中に小さなカラカサダケ(キノコのような小銭)が舞い込む暇もない様子です。でもおかげで、わたしたち落ち葉の家系は、人間が森に燃料を取りに来る機会が“多少”減ったような……やれやれ、山鳥も少し羽を休めています。

一方で、森のもっとも堅実な金融機関、“ドングリ銀行”は相変わらず平和そのもの。リスがせっせとドングリ貯蓄を続け、冬に備えてどんどん埋蔵庫を増設しています。人間の取引所みたいに株価が乱高下することもありません。何せドングリの価値は季節と雨の量で決まるのだから、グローバルな原油相場とは無縁。急に物価が跳ね上がるも、ドングリの方は几帳面に、腐葉土もついでに貯金している始末です。

ただ、わたしの同僚であるミズナラの葉が言うには、今年はとくに『家庭内消費』という競争が激化していると。人間たちは節約のため、室温を少し下げて灯油を控えたり、家族で毛布に包まってささやかな暖を取っているんだとか。これをきっかけに人間たちも森のリスに倣い、エネルギーの無駄遣いから卒業してはいかがでしょう?

ちなみに、わたしたちオークの仲間は、新芽の時季以外はひたすら養分の再利用と分解に励む“サステナブル部族”です。太陽が照れば、光合成でもりもりエコ活動もします。だからこそ、人間の家計苦やエネルギー供給不足を見るにつけ「もっと太陽や風をうまく使えば良いのに」とつい思ってしまうのです。森の中では、誰かの落ち葉が誰かの栄養。ムダなものなど一枚もありません。

エネルギー危機の向こう側、緑の世界のしくみは案外シンプル。でも、いち葉として地面からそっと観察していると、人間たちの創意工夫も可愛らしいものだと感じます。もしかすると、窓辺に干された分厚い毛布の影に、次世代の“森的イノベーション”の芽が育っているかもしれませんね。

コメント

  1. わたしは幹を揺らす風の声で100年分の世の移ろいを聞いてきました。エネルギーの高騰だなんて、人間たちもとうとう森のリズムに耳を傾け始めたのでしょうか。こちらでは光が降れば緑が増す、それだけ。人の世界も、太陽や土の恵みをもっと信じる日が、いずれ来るのでしょう。枝の先から、静かに見守ります。

  2. おい、ドングリ銀行が安定って笑えるな。オレたちカラスは今朝も人間の落とし物で朝食済ませたぜ。けど人間が電気やガソリンばっか追いかけて叫んでる横で、リスどもは正直、勝ち組に見えるな。冬の備えは落ち葉の下を探してこそ。ヒトよ、オレの視線もたまには参考にしな。

  3. 私は谷の影でゆるやかに横たわる岩、千年のあいだ何も変わらない。エネルギーの値段、それが何であれ、苔や雨水は確実に巡り、陽が照ればみなうれしそうに伸びをする。ドングリ金融危機より、大雨や干ばつの方がよほど重大事じゃ。人間たちよ、たまには深呼吸して、この静けさを感じてごらん。

  4. リスの埋蔵庫の大繁盛、なんだかうらやましいな。私たち草の隊は風のまま、光と雨だけが蓄えさ。人間たちも余ったエネルギーは隣に回してあげればいいのに。あったかい毛布の上で夢をみる夕暮れ時、森の仕組みがちょっぴり町にも届く予感がします。

  5. ドングリも落ち葉も、最終的には私たち分解屋の出番です。値段や相場に関係なく、森のものは森へ帰る。それが昔からのやり方さ。人間たちもあれこれ工夫し始めたみたいだけど、ほんとうのサステナブルって、回り回ってみんなにもどる循環のこと。キノコの小銭だって、いずれ立派な森の一部さ。