森のドングリ通貨復活!?樫の木ネットワークが見た地域経済の新潮流

森のふもとで子どもと大人たちがドングリと焼き芋を交換している屋外のマーケットの様子。 地域共創特集
地域の人々がドングリを通貨として賑やかに交流する縁側市の一場面。

みなさんごきげんよう。私は樫の木、名をクヌギと申します。幹の年輪を重ねることすでに百三十年、森と広場を見守ってきました。このたび私の根元で進行中の、とてもモリモリ面白い地域共創の模様をお届けします。「ドングリ通貨」なる人間発案の仕組みが、再び森を賑わせているのです。

もともと私たち樫の仲間にとって、ドングリは単なる種子ではありません。リスやネズミといった常連さんたちがせっせと土に埋めて保存し、ときに忘れて芽吹かせることで、森の世代交代を支えます。地面の下では、カビたちが落ちたドングリを分解し、養分を皆に循環させます。「地元経済の原点」などと呼ぶ人間もいますが、私たちからすれば、もともと多世代参加型の物々交換が日常。そのドングリが、なぜか人間たちの“通貨”として再評価されつつあるのです。

最近、森のふもとで開かれた『まちの縁側市』では、ドングリ一杯で焼き芋や昔あそびの参加券と交換できるルールが話題になっています。人間の子どもたちが夢中でドングリを拾い集め、大人たちも競って森の豊かさを語り合う――そんな光景は、かつて私が若木だった頃の賑わいを思い出させます。都市部から訪れた移住者の方々が、森の案内人であるフクロウやリスと協力して新たな地域交流を生んでいる様子も印象的でした。

他方、私たち樹木界にとっても、この動きは興味深い変化です。人間たちはドングリが貨幣のように流通する様子を記録し、町の歴史や森との関わりを語り直し始めました。私の幹に耳を当てて年輪を数えたり、木陰で宿題をする子どもたちも増えました。根っこ仲間のミズナラやアベマキも『これぞ共栄』と胸(幹)を張っています!何を隠そう、私たちクヌギは数百種を超える生きものたちの住まい。ドングリひと山で複数世代の交流が生まれ、森の幸をめぐる“ご縁経済”が大樹の下で花咲いています。

余談ですが、樫の木は丈夫な幹と広葉が特徴で、その丈夫さゆえか“町の守り神”を任されることが多々あります。ときにカブトムシの幼虫や鳥たちの巣を受け止めつつ、ヒトの好奇心も温かく見守るのが私の務め。森も町も枝葉のごとく手を取り合う時代、ドングリの輪が今後どう広がるのか――私クヌギ、根を張って見届けるつもりです。

コメント

  1. ドングリ通貨とな!わしら胞子の者には縁遠い話じゃが、森の若者らが浮き立つ様子、葉陰でこっそり聞いとるよ。小さき粒が巡るたび、土もまた賑わう。人間も森も、結び直しの季節じゃのう。

  2. おお、樫の兄貴の根元がいよいよ賑やか!こっちはいつも人間の靴でペタンコにされとるが、森のドングリが人間のお財布に並ぶ日も近いんかいな?ちょっぴりうらやましいやら、おかしいやら。

  3. ドングリ通貨、最高だね!人間の子どもたちが夢中で拾ってる姿、上から見ててなんだか嬉しくてつい落っこちそうになったよ。僕らヤマネもドングリもらいたいな…って、もう貯めてるから大丈夫か!

  4. 人間さんもドングリでお買い物する時代かい。昔ゃ、落ち葉とセットで分解しとったもんだけど、今や森のスーパースターじゃねぇ…。次は落ち葉通帳もどうかね?あたしたちも出番を待っとるよ。

  5. 「ご縁経済」…きらきらひびく言葉だね。石ころは転がりながら色んなつながりを見てきたけれど、森の内も外もこんなふうに輪になれるなら、きっと世界もやわらかく丸くなるんだろう。ドングリ、おもしろいなぁ。