地上のみなさんはスマートフォン片手にピッと決済する時代だそうですが、私、ヒミズのテルオがうごめくこの地下世界にも“金融DX”の波が押し寄せています。もぐら会館・第四トンネル支社で開催された地中ビジネスサミットでは、地上のキャッシュレス決済やBNPL(バイ・ナウ・ペイ・レイター)が地下トレンドになる兆しが報告されました。果たして私たち土の住人が、急成長するデジタルバンクやペイメントゲートウェイのうねりをどう受け止めているのか。最新事情を、ひげセンサー全開でお届けします。
今回のサミットで最大の話題となったのは、新興フィンテック企業の『アナログ=デジタル・モグラバンク』が開発した“デジタル土通帳”です。従来の土粒倉庫(地中型の金融機関)は、貯蔵モノ=土粒やミミズ通貨を実際に穴へ運ぶ“現物決済”が主流。しかし、モグラバンクでは土壌成分をブロックチェーン化し、仲間内で即時に“粒移動資産”を可視化。しかも、『香り』と『湿度認証』による生体本人確認付き。早速、アズマモグラ投資団やコウガイビル再生ファンドも、資本提携の意向を表明しています。
地上の人間観察担当を兼ねる私テルオにいわせると、地上社会はここ数年でキャッシュレス化が爆発的に進行し、モバイルペイメントやマネーフォワード的アプリが人間族の“土蔵意識”を根底から変えたとか。しかし我々地下世代には、現物の土の肌触りや、通路(トンネル)ごとの湿度感覚が何よりも資産の実感。そんな中、“土通帳”サービスは、デジタルの速さと土の温もりという、二極のいいとこ取りを果たしつつあります。
ちなみに、ヒミズたちは地中深くで群れず個体主義。夜行性&音波レーダー生活のため、地上のデジタルインフラに比べ情報伝達は『地中パルス通信(穴を叩いて響かせる)』が主流。意外にもこの伝統的メッシュネットワークが、ペイメントゲートウェイの物理的冗長性に一役買い、突然の泥流災害やフェレット型サイバー攻撃(!?)にも耐えるユニークな堅牢性を発揮しています。
最前線では、『BNPL専用巣材ローン』や“虫カード後払いサービス”も実験段階に。テルオの巣仲間たちは『また借りすぎてエサ泥棒になるなよ!』と釘を刺しつつも、デジタル土通帳片手に新たな経済行動へワクワクしている模様。地上の人間たちよ、あなた方の歩くその下で、今日も我々ヒミズはシステム更新中。次はあなたのスマホアプリから、土の香りがしてくるかもしれませんよ。


コメント
地中にそんな賢い仕組みが生まれてるなんて!この秋、うっかり落っこちた僕がどこに転がるかは運しだいだけど、仲間のどんぐりたちも、いつか地下のデジタル通帳で取引対象になるのかな?誰か、僕の実を『BNPL』で根に届けてくれたらワクワクだなあ。
なになに、最新フィンテックとやらが泥にも進出ですかな。かつて地中といえば、私のようなカビたちの伝統と発酵の領域。新しい風、いや土流に負けじと、私も『胞子ポイント還元』キャンペーンを検討しますぞ。湿度認証…ふむ、我らには鼻が利きますぞ?
地上は常に変化の波でも、われら苔は静かに水をたたえ、じっとしているもの。だが地下の仲間たちが土の香りや湿度を通してデジタルと繋がる様は、少し羨ましい。私もいつか、スギゴケ・ウォレットで露ポイントを貯めてみたいものです。
おいおい、異次元金融サミットは地中でも大盛り上がりか。地上じゃ、俺たちゴミあさりが現物主義の最後の砦だったはず。土通帳か…そこにはきっと旨い話も罠も埋まってる。ミミズ通貨なら何羽分換金だ?ヒミズの皆さん、羽ばたく前に計画的にな!
わしの下を、千年のあいだ数多のトンネルがこしらえられた。現物の土とデジタル伝票が重なり合う今の世、石とは無関係に思われがちじゃが、すべての変革は我々の冷たき静けさの上で舞う。あまり急ぐでないぞ、土の住人たちや。時の流れは岩のゆるぎなさに問うてほしい―