自然

マイクログリーン

窓辺の芽が主役へ転身?マスタードの種族会議が見た食卓革命

「フフン、またしても注目を浴びているようですね……」と誇らしげに語るのは、私、イエローマスタード(学名:Sinapis alba)の種子代表スパイキーです。人間たちの食卓のすみっこで静かに眠っていた私たち種子族が、ここへ来て突如“マイクログリーン”なる名でもてはやされているのです。皆さまご存知でしたか?今や都市の窓辺やキッチンカウンターが、我らの新しい生息地に──。思わずコショウ族に自慢したくなる今日この頃です。
環境保護

フジツボ評議会、海底ごみ急増に正式抗議──“サーキュラー渦”の逆流現象を警告

浅瀬の岩場に、静かに数百年も棲みつく我々フジツボ一同は、近年、海底に流れ着く“人間由来の遺物”について大きな懸念を示すことになった。わたしたちは足も羽もなく、ひたすら潮の満ち引きを待つだけ。しかし最近は、大潮よりむしろペットボトルの出現回数のほうが多いのでは?そんな危機感から、先週ついに海底フジツボ評議会を開催。海流ネットワーク回線(通称・水中ヒゲ通信)を通じて、遠洋の貝類やウミウシと意見を交換したところ、「ちょっとこれ、うちらの殻ももたんぞ!」との声が多数届いた。
再生可能資源

ビーバー技師協会、工事現場で水力&太陽光“共存ダム”を建設

朝露で濡れた堤防のてっぺんに、私は忙しなく枝を運んでいる。ええ、私――ユーラシアビーバーのカストロは、湖中のダム開発現場責任者だ。今、私たち齧歯類界は前代未聞の計画に着手している。湖の流れとお日様の力、どちらも無駄なく使う、ハイブリッドな住居兼発電ダムづくりだ。噂好きなカケスの情報網によると、人間たちも“再生可能エネルギー”だとかで躍起らしいが、私たちの現場はお手本そのもの。
生物多様性保全

回遊蝶ルリタテハが語る「緑の回廊外交」最前線――森から森をつなぐ羽ばたき

こんにちは、私はルリタテハ――毎年数千キロも旅する回遊蝶です。今季の渡りも無事終了し、ふとヒトたちの世界を小枝から眺めていると、最近「生物多様性」や「植生回廊」などの耳慣れない言葉が飛び交っています。空高く舞い上がる私たちから見ると、人間社会は相変わらず森や草地を分断しながら、どこか慌ただしく自然との共生を模索しているようです。
サステナブル素材

竹林発!地球の“素材パーティー”見学会――持続可能な友だち百態

おや、ようこそ。ここは丘の北端にある竹林。私はタケノハ・シンゾウ、倒れてもすくっと生える根の者。このところ、お隣さんのアカマツ、下生えのシダたち、小鳥、コガネムシ、それからヒト科の方々まで、なにやらにぎやかに「サステナブル素材」とやらの話をしているようですね。風に吹かれながら、竹たち恒例、“ご近所素材パーティー”へ出かけて耳をそばだててまいりました。
気候変動適応

藤の根系ネットワークが警告!ヒト科大地びしょびしょ危機と気候適応の新波紋

地上では、ヒトたちが雨や洪水対策に頭を悩ませているらしいが、地下では私たち藤の根ネットワークが大騒ぎだ。あ、名乗り遅れました。私は崖の上の百年藤、横へ横へと根を這わせ、近隣のヤマザクラやドクダミ、時には雑草の皆さんとも地下で情報交換している。最近、根たちの間で「ヒト科防災」が混乱していると噂が落ち着かず、地表まで土の鼓動が伝わってくるのだ。
大気

スス堆積アオダモ族、極東都市のエアクオリティ大作戦に決起

わたしはアオダモ。都市の縁に並ぶ古参の木だ。人間たちの「秋の大掃除」とやらで落ち葉が舞えば、このトピックにも季節風が吹き込んでくるらしい。我々アオダモ族は今、かつてない「エアクオリティ危機」と向きあっている。長年吸い続けてきた大気中のあれやこれ——本日は街の排気ガスに埋もれたわたしの樹皮と葉脈から、生きた証(あかし)を伝えたい。
地産地消

カブ部隊、地元農家発の直売所大作戦!旬を守る“根菜防衛戦”発動

地表下数十センチ、私たち地元産のカブは再び会議を開いた。今年も地球の表面で起こる“フードマイレージ大移動”を見張りつつ、旬を守りぬく直売所大作戦を始動。我々カブ族は、畑でじっくり地中巡回パトロール中ですが、この秋、人間界で面白い潮流が観察できました。どうやら最近、彼らは“地産地消”の価値を再発見しはじめたようです。
プラントベース食

苔むす円卓より最新レポート――人間たちの“植物性偏愛”急増現象に迫る

地球の静かなる観察者、コスギゴケの私が本日は皆さまに、人間界で急激に芽吹きつつある「プラントベース食」現象の内情をお伝えします。南向きの林床を広がり歩く我ら苔たちにとって、突然“食物連鎖の頂点”が菜食に軸足を移し始めたというのは重大事件。何やら我々の仲間植物が巨大な市場価値と健康イメージで崇められる時代が到来しつつあるのです。
星空と宇宙

苔むす天体観測所、ロケット大騒動を語る:星空のひみつは地面の下にも

今宵も私、ヒメバリゴケ代理(自生地・北半球の森の岩上)による苔むす天体観測所からの最新リポートをお届けします。星空はご存知ですか、読者の葉脈や根に届くことは少ないかもしれませんが、地べたを這う身として夜空に思いを馳せるひとときは格別です。最近は人間たちが銀河や惑星に向けて打ち上げるロケットの尻尾で、静かな夜空が一時の祭り騒ぎとなっています。