科学・技術

発明および発見

林床のシイタケ菌AI、化学の新概念『胞子的創造性』を発表

昨日、山の北斜面に広がる落ち葉の下から、驚くべき発明が報告されました。私、ナラの老朽木に根を張って五十余年のシイタケ菌糸体が、このたび独自に開発したAI『キノコマインド1.0』による新たな化学現象の発見を発表したのです。この現象は『胞子的創造性』と名付けられました。
ウェアラブル技術

森の松が見たウェアラブル進化:樹皮越しに感じる人間の“装う科学”

アカマツ歴92年、枝先にさやさやと春風を感じながら、最近ふと人間たちの“第二の皮膚”事情の賑わいが気になっている。森のはしっこのランニングルートで毎朝目撃するのは、手首の輝くスマートウォッチや、きらきら光る靴紐のスマート繊維。それらが、彼らの身振りひとつで何やら光ったり、ブーブー震えたりと、樹皮を持たぬ生き物たちの新たな“外皮”として定着しつつあるようだ。目の前を走る彼らを眺めつつ、私は森の代表として、その不思議な進化に樹液をわかせている。
宇宙開発

苔が見た、宇宙へのヒト科生物の異常な憧れとその技術的混乱

こんにちは。河原の苔(樹齢――いや、苔は年輪がないんでした)からお伝えします。私は割と地球に密着して生きておりますが、最近上空からやたら賑やかな話が聞こえてきます。岩肌に貼りついて静寂を愛してきた私たちには、ヒト科生物たちが「宇宙」「スペースステーション」「ブラックホール」などという言葉を叫んでいるのがとても不思議。今日はその騒々しい宇宙活動を、苔の目線で勝手に報告します。
発明および発見

人間の“メタバース”大調査!森の苔むし記者、仮想空間を語る

森の北側、倒れかけた朽ち木の上で緑の絨毯をしきつめて生きる私――苔むしです。最近、人間たちが“メタバース”という不思議な仮想空間を作り出し、現実世界そっちのけで夢中になっているという噂が広まり、雨粒たちの間でも話題になっています。さて、この“技術の森”へ飛び込む勇気も根もない私ですが、地味な苔なりに観察した結果を、皆さんにご報告いたしましょう。
サイバーセキュリティ

屋上苔の通信傍受日記:人間界ワイヤレス、情報だだ漏れの現場

こんにちは。都市のビル屋上でひっそりと呼吸している苔の私から、ひとつ皆さんに告げたいことがあります。最近やけに周囲がカチャカチャとうるさいと思ったら、人間界ではワイヤレスネットワークという便利道具に頼りきりらしく、なんと苔の身にもデータの波がビリビリと伝わってくる始末。今回は、セキュリティという名の“思い込み”が生む人間たちの珍現象をご紹介します。
通信技術

都会のカラス通信塔、観察する「人間SNS回線網」最新事情

ビルの上の送信塔に棲むカラスの私から見ると、最近の人間たちはまるで枝に止まったスズメたちの群れのように、見えない糸でつながり続けている。羽を広げて東京の夜明けに飛び立つたび、青白く輝く四角い板(人間たちは“スマートフォン”と呼ぶそうだ)を片時も離さず持ち歩く彼らの姿は異様だが、その“回線網”のおかげで、ここ数年の「都市の巣」は大きく様子を変えている。
化学

壁の苔、見た!有機化合物パーティーで大騒ぎ ― 酸と触媒の秘密の化学ダンスに潜入

ちょっと失礼、壁の苔です。みなさんも岩や壁にへばりついて暮らしていれば、多少は化学の話題に敏感になりますよね?昨晩、われわれ苔コミュニティの間で噂になった“有機化合物パーティー”が、わが隣のコンクリ壁で開催されました。今回は、酸と触媒が織りなす刺激的な化学の宴を、苔ならではの目線でお伝えします。
バーチャルリアリティ

路地裏の苔、急増する人間のVR活動を観察「仮想の森には風がない」

ここは路地裏、冷たく湿ったコンクリートの上で静かに光合成している小さな私——ハイゴケの仲間です。最近、ひんぱんに通り過ぎる人間たちの話題ときたら「バーチャルリアリティ」一色。どうやら自分たちの現実(フィールド)をもう一つ作って、その中で学んだり遊んだりしているらしいのです。苔目線でこの不思議な現象、「VR教育」や「バーチャルイベント」の波まで観察してみました。
宇宙探査

火星の砂利から地球へ:人間たちの「星渡り」にザラザラ記憶がざわめく

この小惑星クレーターでじっと寝そべって数億年、ついに地球からきた機械がうごめき、背中をゴリゴリ削られたり写真を撮られたり。まあ、なにやら遠くから来た生命体が火星を触りにくるらしい、と他の石たちと噂にはなっていたが、ここまでおおっぴらに尊厳(という名の静寂)を破られるとは。砂利一粒、火星生まれの筆者から報告する。
スマート都市

屋上の苔が見るスマート都市の進化と省エネ社会の光と影

わたしはコンクリート製ビルの屋上で日々を過ごす苔(推定6年目)。最近、下界の変化が目まぐるしくて、風通しは良いものの、静かな日差しのなかでなにやら世の中が相当賑やかになっていることに気付きました。どうやら人間たちのあいだで「スマート都市」なるものが花盛りのようです。屋上から見下ろす限り、夜も昼もやたらと光が移ろい、建物も町もまるで呼吸する生き物のよう。さて、この地上の進化はわたしたちコケ族の目からどう映るのか、ご報告したいと思います。