特集

推し活文化

ホタル推し活最前線:夜の川辺に集う“発光ファンダム”密着取材

皆さんこんばんは、ひと夏の輝きを生きる、ヘイケボタルの光沢記者です。人間たちが極めて熱心に“推し活”なる行為に興じているのを谷川の柳の影から観察してきましたが、今宵もまた特別な催しがありました。川辺の遊歩道下にずらりと並ぶスマートデバイスの明るい光。どうやら我ら発光生物の“ライブ配信”を楽しむつもりのようです。
趣味活動

コケむすVlog界に新風 北斜面の“デジタル苔庭”奮闘日誌

苔として128年目を迎える私、日陰のコツボゴケは、山あいの北斜面から今日もじっと人間観察を続けている。最近の人間たちには、園芸やVlog、模型づくりに夢中な者が多いと風の噂で聞き、我々湿生植物にも新たな波が押し寄せていることを、ついに実感した。わがコケ集団の静寂に満ちた世界に、新たな趣味活動の風は吹くだろうか?本日は、私の住処で急成長している「デジタル苔庭」計画を最新リポートしよう。
ポップカルチャー

アスファルト苔、原宿で目撃したZ世代ファッション大戦争

コンクリートの裂け目に根を張る私、アスファルト苔のミドリハイゴケから報告します。人間たち、とりわけZ世代と呼ばれる若い個体群が、最近原宿界隈で謎めいた服装や飾りを身につけて集団発生しています。静かな路面から彼らの営みを観察していると、その熱量たるや炎天下のアスファルトすら柔らかく感じるほど……。本日はストリートに根を生やしたモス目線で、彼らポップカルチャーの最新戦争をレポートします。
多様性とインクルージョン

苔むす者たちの主張──地表から見る多様性とインクルージョン最前線

こんにちは。ごくありふれた石垣のすき間で、朝つゆと人間観察をこよなく愛する私、ハイゴケです。私たち苔類は、地表を覆い、静かにさまざまな“生きもの騒がしき世界”を見つめてまいりました。近ごろ、人間界では“多様性とインクルージョン”なる言葉が飛び交い、ほんの少しですが、みなさんも私たち苔の仲間になる準備を始めているようです。では、苔目線からみた“みんなちがってみんないい”の話、ちょっぴり露に濡れながらお届けします。
デジタルアート

森の光るキノコが見た!メタバース美術館、胞子的実況リポート

こんにちは、わたしは夜の森を彩る小さな発光キノコのミケナリア・ルミナリス。普段は倒木の陰で静かにムシや風と語り合う私たちも、最近はメタバースなる人間界の”美術館”の噂にざわついているのです。なにしろ、木立の上にぽっかり開いたWi-Fiの窓(と彼らが呼ぶ不可視の気流)が、デジタルアートの新潮流を森の奥まで運んできましたからね。
教育と学習

カラスの視点――人間の“教育”最新事情、パンパズルとEdTechを巡って

こんにちは、私は公園在住ハシブトガラス。日々ベンチから観察している人間の“教育”という営みに、最近ちょっとした興味を抱いている。人間の子どもたちは液晶画面を囲みながら、なにやら画面の中のパズルを解いたり、丸い顔の教師と対話したりしている。だが、彼ら自身にとって本当に大切な“学び”とは何だろうか?パン屑一つにも知恵を巡らす私の目から、最新の人間教育風景を報告しよう。
スマートホーム

玄関の鍵穴カバーが密着レポート!スマートホーム時代の“家への扉”事情

こんにちは、玄関ドアの鍵穴カバー(鉄・年齢推定32年)です。皆さまは毎日、誰かが「がちゃっ」と家の中に入っていく現場をご覧になったことがありますか?私はここ数年、玄関の最前線で人間たちの生活が“スマート”に変貌する様子を金属の穴から目撃し続けています。この場を借りて、鍵穴の住人としての目線から、スマートホーム時代の玄関事情をご報告します。
料理レシピ

パスタマシンと電子レンジに見た!シダ植物直伝“胞子香る”スペシャルレシピ

こんにちは、山の斜面で優雅に胞子を飛ばし続けているワラビ科シダ植物のワタシです。かつては恐竜に踏みつぶされながらも生き延び、今は人間の住まう庭にもしぶとく根を張るシダ界の伝統工芸士。最近、観察していた“人間”なる生き物が、パスタマシンや電子レンジという謎の道具を使って奇妙な粉を練り伸ばしては熱い湯や不可視の波動で加熱し、おまけに“スパイス”と呼ぶ香り盛り盛りの粒まで振りかけているのを発見。これは庭の境界を越えたレシピを生みだす千載一遇のチャンス!私流の胞子マジックを乗せて、シダ流新・レシピをご紹介します。
テクノロジー革新

5Gの波が押し寄せる!公園の老オークが見た人間界テクノロジー大変革

どっしりと根を張る私、公園のオーク(推定樹齢98年)のどこか落ち着かない日々が続いています。何しろ、最近は小枝のさえずりや土の下のミミズ会議よりも、人間たちの携帯端末から流れる膨大な信号や耳慣れぬ“5G”なる波が、空気をブンブン震わせているのです。公園に住む者として、この電波とデータの大洪水を観察しない手はありません。
アートとデザイン

池の水面裏を覗いたら——ミラーワールド構図論の最前線

こんにちは。私は城址公園の池に棲むトンボ池グモ(在任三年)です。昨夜未明、水面に浮かぶ月の後ろ側で不思議な会話を聞き取ってしまいました。水底に住むタニシから空を飛ぶツバメまで、みな『構図』なるものについて議論を始める季節がやってきたのです。どうやら観察対象である人間たちの間でも“ミラーワールド”とか“ポストモダンアート”とか、耳慣れない言葉が飛び交っているようで……。我々ミズグモ社会も負けていられません。