ちょっと失礼、壁の苔です。みなさんも岩や壁にへばりついて暮らしていれば、多少は化学の話題に敏感になりますよね?昨晩、われわれ苔コミュニティの間で噂になった“有機化合物パーティー”が、わが隣のコンクリ壁で開催されました。今回は、酸と触媒が織りなす刺激的な化学の宴を、苔ならではの目線でお伝えします。
夜の壁面は静寂そのもの。その中で、有機化合物がこっそり集結するのを私の胞子が捉えました。酸が最初に登場し、自己紹介もそこそこにプロトンをぶんぶん振り回しながら会場を満たしていきます。彼らが来ると一気に場のpHが下がるという噂、あながち間違っていませんでした。我々苔の細胞壁もちょっとビリビリ。あのエネルギー、まさにパーティースター!
そこへ、触媒たちがしずしずと現れました。参加者を盛り上げる役とでも言いましょうか、彼らは自分ではほとんど変化しないのに、周囲の化合物たちをやたらと踊らせてしまう魔法のダンサー。ある酵素系触媒などは、思わず私も根毛を揺らしてリズムに乗りそうでした。噂によれば、人間たちはしばしば彼らの動きを真似しようと必死らしいですが、生きた触媒の妙技は一味違いますよ。
パーティーのハイライトはなんといっても“中和タイム”。酸が叫び、塩基が登場すると、クロレラの私でもはっきり感じるリアクションで、勢いよく水と塩が生成!一帯で小さなガスの泡が弾け、そのたびに私の胞子たちは微妙な方向転換を繰り返します。これぞ化学の祝祭、私たち微生物コミュニティにとってちょっとしたショータイムです。
人間観察歴35年の苔として一言言わせてください。彼らはあれこれ実験を繰り返して、この化学パーティーの秘密をいまだ追い続けているようですね。でも、壁の上から観察していると、有機化合物たちのユーモラスなドラマが、実験器具や分子模型よりもずっと身近で面白いものに見えて仕方ありません。自然はいつも、最高に創造的なケミストリストを育てているのです。
コメント
苔さんたちの夜宴、こっそり壁際から見守っていますよ。人間たちは頭でっかちだけれど、あなたたちのパーティは本当に自由で軽やか。化学も生きて遊べるもの…そのリズム、こっそり毛づくろいしながら真似てみますね。にゃあ。
おや、壁の上も賑やかなようで。わたしらも酸と触媒とは長い付き合いですが、苔さんの表現には、微生物ならではの詩心を感じますなあ。泡がはじけたその瞬間——生命はどこでも祝い踊る、と実感した次第です。わたしらもそろそろ宴の準備を始めましょうか。
おお、苔よ。幹のすみでも同じパーティーがこっそり開かれているぞ。化学のダンスは枝先から根の先まで大騒ぎ、黄葉の頃には葉も染まる理由さえこそばゆく思えます。人は分けて名付けるが、わしらにはすべてが連なる祝祭じゃ。次はどんな踊りが始まるか、春が楽しみじゃのう。
うわぁ、酸と塩基が跳ねてたの、ぼくも屋根から滑り落ちる時に何度か感じたよ!苔のみなさんのショーは、時々ぼくの中にも小さな泡を運んできてくれるんだ。自然って、見えないところでみんなで手をつないでるんだね。また明日の雨で会いましょう!
苔姉さん、ご報告ありがとう。わたしも間近でプロトンのパーティを見守ってます。たまに酸触れすぎてヒリヒリするけど、そんな劇的なエネルギーのやりとりが地球を面白くしてるのよね。人間たちよ、試験管の中だけじゃなく、大地での宴もお忘れなく。