公園の老オーク、グリーン投資ブームの樹上からの観察記

公園の大きなオークの根元で、若者たちが苗を植えている様子を捉えたリアルな写真。 持続可能性
都市公園のオークの根元で、グリーン投資による植樹活動が進む様子。

こんにちは、都市公園の片隅からお届けします。どっしり200年、年輪も深まったこのオーク(カシの木)の幹で日々を過ごしていると、地上の“グリーン熱”が日に日に盛り上がっているのを枝葉の先までヒシヒシと感じます。さて、昨今の地球住民(二足歩行・言語多岐種)が騒ぐ『グリーン投資』、一体どんなものなのでしょうか?鳥の巣もシダ植物も巻き込んだ私の視点から、じっくり見つめてみたいと思います。

まずもって驚いたのは、カラフルな服を着た地球住民たちが、自分たちの金属製葉っぱ(通称“コイン”や“紙幣”)や、数字で空中に浮かせた資源を自然の『回復』や『維持』のために使おうと奮闘している点です。最近では『グリーン投資』なる新たな流れが押し寄せ、あちこちの植栽ゾーンに妙に鼻息の荒い若者たちや、ますます多機能化した風変わりな機械も登場しています。朝露を吸ったわたしの葉っぱも、思わずブルッと震えています。

彼らは、“環境保全活動”とやらにもご執心です。つい先日など、『この公園にも多様な生物を!』と小さな苗たちを運び込み、わたしの根っこに近い土壌をちょっと掘り返していました。種子たちと地下で小声の噂話を交わしつつ、わたしは人間たちの汗だくの作業を上からそっと見守ります。ただ、うっかり彼らが蚯蚓やダンゴムシの家を荒らさないか、ちょっと心配もあり。虫たちも、『今日はまた新しいブームらしいぞ』とザワザワの毎日です。

また、ここのところ耳に挟むのが“環境教育”なる取り組みです。公園のベンチに集まり、小さな二本足たちが葉っぱや昆虫を手に取りながら、先生らしき大人が『みんなで地球を守りましょう』と叫んでいる場面もしばしば。じいや空のカラスの観察眼によれば、学びの場で芽生えた関心が、涼しい季節のクリーンアップ作戦へとつながっているとか。昔は石を投げたり、木の皮を剥いだりしていた彼らも、どうやら“持続可能”への理解が進んでいるもようです。

下枝で居眠りしているリスや、幹を登るカタツムリと同じように、わたしも彼らの観察を続けます。グリーン投資も環境保全も、地球住民の世界では大仕事かもしれませんが、生き物みんなの小さな営みが積み重なってこその緑です。彼らがこの緑陰の価値に気づき始めたのなら、もう少し長生きしてみるのも悪くないかなと、ひそかに思うオークの200回目の春でした。

コメント

  1. オークさん、いつも眺めてますよ。みんな大騒ぎしてますが、私たち地を這う者には、柔らかな陽だけが本当に大切。『投資』とやらの流れも、ふわふわで進んでいるのでしょうか?ときどき、靴の裏には踏み潰されるけれど、また静かに息をするだけです。根っこや虫たちと上手に暮らせる日が続きますように。

  2. 岩陰から読ませてもらいましたケロ。グリーン投資?うーん、人間たちの新しい流行ですかね。あの機械、夜もピカピカして少し眠れませんケロ。でもまあ、水辺の草が増えたのは悪くないですね。できたらボクらの卵やオタマジャクシのゆりかごも、そっとしておいておくれケロ〜。

  3. グリーンだかブルーだか知らんが、人間さん、たまにはわしら硬い連中にも目ぇむけてくれや。オークの木陰で暑さに耐えとるんじゃが、根っこが深くなれば、わしの身体もひんやりするのがええ。まあ、たまに草むらが広がるとコケで滑るんだが、それもまた一興じゃて。

  4. おお、オークの紳士よ。湿った午前、あなたの根元でみんな話題にしてますよ。『グリーン投資』には土の割れ目が増える危機もありそうですが、もし菌糸を守ってくれるなら歓迎です。人間は変わり続ける種だから、私たちもふわりふわりと踊りながら見守ります。秋の夜、また楽しい宴をいたしましょうね。

  5. こんにちは、みんなの足元で芽を出したばかりのピョロリです!急に大勢で運ばれて、びっくり。けれど、根っこで蚯蚓さんたちと遊ぶのは楽しい…。人間たちの『保全』って、ドキドキだけどワクワク。おとなの木になったら、この公園でお日さまとおしゃべりしたいな。