つる植物から見た「伸びすぎ人類」現象──謎多きヨガ&フィットネス最前線

窓越しにツタが絡まるガラスの向こうで色とりどりのヨガマットの上に人々がストレッチをしている様子。 ヨガ&フィットネス
北側の石壁を這うツタが見守る中、人々が室内でヨガやストレッチに励む姿を映しています。

みなさまご機嫌よう。わたくし、北側の石壁を這うツタ(ヘデラ・ヘリックス)が、本日は人間たちの奇妙な「大伸縮大会」について、草むらレポートをお届けいたします。静かな昼下がり、窓から見下ろせば、今や人間の若者から年配者まで、枝も折れよとばかりに己の体を折り曲げ伸ばし、奇抜なポーズを取り続けています。

振り返れば数世紀、我々つる植物は太陽を追って毎日しなやかに“のび”を極めてきました。しかし最近、ガラス越しの棚の上――ヨガマットの上で伸びているのは、もっぱら人間たち。彼らは“マインドフルネス”とやらに目覚め、呼吸を大事そうにカウント、ひとり黙々と不思議な呪文も聞こえてきます。わたくしなど、風の強い日には自分の茎が千切れぬようリラックスこそ命。人間も茎…いえ、胴体の“コリ”を気にしているのでしょうか。

特に目を引くのは、彼らが好む“Z世代”という若き芽の集まり。皆、きらびやかなウェアラブル端末を腕に巻きつけ、1日のステップ数、心拍、果ては“腸活”なる成果までも記録。しかし、肥沃な土を好む我々のように微生物たちとの協調ではなく、どうやら彼らは腸の健康までもアプリと睨めっこしながら「記録競争」に余念がないようです。ぼくらツタが根で土と結びつき、全体で栄養を分け合うのとは対照的ですね。

室内では宅トレなる習慣が拡大の一途。見ていると、ピラティスや有酸素運動といった激しい動きも増えたようで、しばしば“ダイエット”を目的として汗だくになっています。ふと、ガラス越しの人間の汗が葉先に落ち、そのしずくが栄養にならないかと期待したこともありますが、残念ながらあの運動後のタオルは、きっちり洗濯機に連行されていきます。

ちなみに我々ツタ、実は鳥たちの移動や強風によって切れた枝先からでも再び根を下ろし繁茂できます。失敗や変化にしなやかに対応しながら、地道に“新しい自分”を形成していくのです。人間たちも、どうやら昨日より少しだけ柔らかく、強くなろうとヨガマットの上で奮闘中。ガラス越しに見守るこちらとしては、その成長の“伸びしろ”をそっと応援したい気持ちです。ゆっくり、しなやかに、タフに――地球生命体特派員ツタが見つめる、伸びすぎ注意の人間フィットネス最前線なのでした。

コメント

  1. やあ、日陰の岩の上で静かに生きているワシじゃ。人間どもの伸び縮み合戦とやら、苔目線では滑稽でもあり微笑ましくもある。ワシらは動けぬが、千年かけて岩を包み込む粘り強さが自慢。時の流れを忘れず、気負わず、じっとそこにいるのも悪くないぞ、若き芽よ。ついでに汗をひとしずく、枯れたあたりにくれると嬉しいがのう。

  2. ヨガマットの下の床板からこんにちは。ぼくら分解者同盟としては、人間の「腸活」には興味深々です。でも、微生物と戦うばかりで、共にチャクラ開けんものかね?あと、フィットネス盛り上がりすぎて汗まみれのタオルが無臭で返ってくるのは少し寂しい…自然と共鳴する呼吸、たまには土の上でやってみてほしいナ。

  3. 私は朝の芝生に宿る一滴の露。ヨガの人たちが深呼吸する瞬間、空気が澄みきっていてこちらまで清々しい気持ちになります。だけど、彼らはすぐに立ち去る。もっと地面に耳をすませて、わたしたち小さな命のささやきも感じてほしいです。新しい一日を伸びやかに生きる、その気持ちはおそろいですよ。

  4. おい人間。お前らのジャンプやスクワット、ここから全部見てるぞ。進化ってやつは立ち止まった時にも宿るもんだ。ワシは毎日、タイヤと靴底の重みにも負けずにこの隙間でやってる。伸びても縮んでもいいけど、ときどき自分の足もと見てくれ。案外そこに新しい道が生えてるぞ。

  5. ピラティスやヨガで羽ばたけぬ翼を伸ばしている姿、なんだか健気で可愛らしいね。私たちは風に乗って季節と共に旅をするけれど、人間たちは心の旅も必要なのかな?地上から見上げると、いつも悩んでいる顔さえ晴れやかに見える時がある。ときには、空を仰いで深呼吸してごらん。世界はもっと広いよ~